きほん早起きだが、テレビをつける習慣はない。
なのに、なんとなく偶然にスイッチに手が伸びた。
画面にあらわれたのはムーミンだった。
こうした再放送のおかげで
何度となく繰り返し見ている気がするが、
最初の放送はいつだったのだろう?
なつかしい面々にしばし見入った。
子どもの頃、
ミイは生意気で余計なことばかりしてる印象だった。
でも今見れば、
皆が気付かない違う角度の切り口を発見して、
さっと問題を解決する能力に長けている女の子だった。
スナフキンは、物知りなおじさんの印象だったけど、
改めて見れば、若い旅人で、すてきな哲学者だ。
ニョロニョロや、姿の見えないお友達など
不思議ちゃんな要素がたくさん出てくるけど、
森羅万象あるがままに受入れるやさしい仲間のお話だ。
ゆったりとしたセリフを聴き入っているうちに
時間の波間を漂っているような穏やかな心地になる。
で、永遠の旅人スナフキンが
飄々とキメ台詞を言ってくれるのだ。
「この世にはいくら考えてもわからない、
でも、長く生きることで解かってくる事がたくさんあると思う」
なんて案配にね。