プロ野球オリックスや米大リーグ、カージナルスなどでプレーし、現役引退を表明していた田口壮外野手(43)が10日、東京都内で記者会見した。
田口は冒頭で「引退します」と言うと、しばらく声を詰まらせた。
―現役続行は考えなかったか。
「体力的、精神的には大丈夫だが、ふと『次のステップに進む時機かな』と思った。そういうことを考え始めたら潮時」
―現役生活の思い出。
「阪神大震災の後の95、96年は鮮明に覚えている。野球のことも、街がぐちゃぐちゃになったのも。そういう中でプレーしたのは特別なこと。大リーグでは、06年に初めて世界一になったこと。勝った瞬間は、映画のワンシーンのようにきれいに残っている」
―長く現役を続けたモチベーションは。
「まだまだ成長できるという気持ちが衰えなかった。まだ学ぶことがあるのではという興味が尽きなかった」
―野球はどういう存在か。
「人生のすべてで、フィルターのようなもの。野球を通して、いいことも悪いことも学んでいける。今後はいろいろなレベルの野球に携わっていきたい」