テキサスが熱くなる! 米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)とヤンキースの黒田博樹投手(37)が24日(同25日)にアーリントンで行われる試合で投げ合うことが決まった。
メジャーで実績を積んできた名門ヤ軍のエース格・黒田に、ダルビッシュが挑む図式。日本投手の先発対決は2年ぶり7度目となる。
メジャー先発4戦目にして、最高の舞台が整った。ダルビッシュにとって、名門ヤンキースと本拠地テキサスで、対戦することだけでも大きな経験。
さらに、尊敬する黒田との投げ合いが、実現することになった。
22日(同23日)、レッドソックス-ヤンキース戦(ボストン)が降雨中止となった。これによって23日(同24日)に予定されていた黒田の先発が、24日(同25日)のレンジャーズ戦にずれ込んだ。
この日、ダルビッシュは、タイガース戦で滞在するデトロイトのコメリカ・パークで37球の投球練習を行った。
「ビデオを見ていないのもあるが、タイガースに投げられたのであまり怖さをまだ感じていない」
強豪ヤ軍との一戦を前にしても自然体だった。
19日(同20日)の試合で、ミゲル・カブレラ(29)、プリンス・フィルダー(27)両内野手ら強打のタ軍を相手にメジャー最長となる七回途中2安打1失点と好投。その自信からか表情も明るかった。
ダルビッシュにとって、黒田はこれ以上ないお手本だ。
14日(同15日)のツインズ戦後、ツイッターで黒田に敬意を表していた。
「あまりにも日本とアメリカが一緒だと思っている人が多いんよね、違い過ぎる。そういう意味でも黒田さんは凄い」とつぶやいた。
メジャー球や乾燥した地など環境の違いからか、制球に苦しむ思いを吐露。そんな中で黒田の名を挙げ「自分も頑張ります!」と結んでいた。
24日(同25日)は、一回に4失点したデビュー戦(対マリナーズ)以来の本拠地での登板。
「今回はしっかりとした投球をしたい」。黒田との対戦が決まった後は応対しなかったが、短い言葉に決意をにじませた。
一方の黒田は、中止発表前にチームより一足先にアーリントンへ向かった。
ヤ軍のジョー・ジラルディ監督(47)はボストンで「思いもしなかった。とてもエキサイティングだ。日本でどのくらい大きな(注目される)試合になるか想像できない」と興奮気味。試合が日本時間午前9時5分開始と聞き「多くの人が仕事に遅れるだろう。休むかもね」と話した。
“黒田vsダル”。大リーグで、日本投手が新たな歴史を作る。
★黒田「ダルは僕ら以上に背負っている」
ヤ軍の黒田は今月中旬、調子の上がらないダルビッシュにエールを送っていた。
「彼は当然修正してくると思うし、まだ始まったばかり。こっちに来てやった者にしか分からないことがある。彼ぐらいの投手なら相当なプレッシャーを感じていると思うし、僕ら以上のものを背負っている」と、その実力を認めている。