マリナーズ・川崎が開幕メジャーを勝ち取った。
巨人戦の終了後。ロッカーに戻ってきた川崎は隣のイチローに報告した。
同時に熱いものがこみ上げる。
椅子に座り、目頭を押さえた。
マイナー契約の招待選手という厳しい立場の中で、常に明るく振る舞ってきた男も感情を抑えられなかった。
オープン戦で打率・387をマーク。
開幕メジャーは確実とみられていたが試合後にエリク・ウェッジ監督から正式に伝えられたもよう。
今回の開幕2連戦は特例で、故障などによる補充要員3人を含む28人が登録枠。
出場可能な25人のベンチ入り枠は試合当日に正式発表されるが、川崎はその中に含まれた。
指揮官は「彼はチームにエネルギーをもたらしてくれる」と存在感の大きさをあらためて語った。
この日は9番・遊撃でフル出場し、2回2死一、二塁では昨季までの同僚・ホールトンから死球を受けるなど3打数無安打。
試合については「悔しいです、何もかも」とひと言だけ残したが、28日の開幕戦で再び東京ドームの舞台に立つ機会を実力でつかんだ。
今度は「メジャーリーガー・川崎」として、日本のファンの前で勇姿を見せる。