「練習試合、ヤクルト3-9オリックス」(20日、浦添)
狙い通りの相乗効果だ。オリックス・新4番の李大浩が警戒されても、5番以下の2次攻撃で走者をかえす。
取るべき時に点を取り、対外試合3戦目で初勝利。その内容に岡田監督は手応えを隠さなかった。
新5番のT‐岡田が、ひと振りで決めた。
初回1死一、二塁から李大浩が四球を選んで満塁。
赤川の初球、やや外寄りの直球を振り抜いた。打球は低い弾道のライナー。
落ちそうで最後にもうひと伸びして、右翼スタンドの芝生に着弾した。
それでも、今季に期するものがあるT‐岡田はどん欲だ。
「結果が出たのは素直にうれしい。でも、まだ自分のイメージした打ち方、打球じゃない。ホームランも自分の中ではもっと、右中間方向に打ち返さないと。最後(3打席目、中飛)もミスショットですから」と自分に厳しかった。
これこそ、岡田監督が頭に思い描いて韓国3冠王の李大浩を獲得した理由であり、理想の形だ。
「李大浩は選球眼ええし、シーズンもああいう形は多なるよ。ランナーたまって、あとはTや誰が、じゃなしにや、チームの打点、チームで打点を挙げたらええんよ」
昨季は4番のT‐岡田が好機に倒れ、5番以下でも無得点のケースが目立った。
今年はそんな、ひ弱さはない。
「デホさん(李大浩)は選球眼がいいし、自分にチャンスが多くなると思うんで、打順より、打点は意識してやっていきたい」とT‐岡田。
あらためて新打線の主軸を担う覚悟の強さを示した。