プロ野球・中日のエースだった野口茂樹さん(37)がコーチに就任したNPO法人「ルーキーズ」(愛知県常滑市)は、高校中退などで一度は野球を諦めた選手たちによるクラブチームで、昨年結成されたばかりだ。
99年に19勝を挙げ中日のリーグ優勝に貢献、セ・リーグ最優秀選手(MVP)にも選ばれた左腕は「これまでの経験を教えたい」と意気込む。
野口さんは08年に巨人を退団後、米大リーグのブルージェイズとマイナー契約直前まで行きながら、左ひじ故障で入団できず、2年間浪人した。
独立リーグの三重に昨年入団したものの、チームは解散。
昨秋はプロ野球合同トライアウト(入団テスト)に挑戦していた。
野球への情熱を失わない姿勢に、ルーキーズの山田豪理事長がほれこみ、コーチ就任を打診した。
「愛知は中日で13年間お世話になり、縁がある」と引き受けた野口さんは「トライアウトではとってもらえなかったが、指導者として見返したい」と話している。
同チーム監督には00年に那覇高(沖縄県)監督として甲子園出場を果たした池村英樹さん(41)も就任した。
池村さんは「数年後の都市対抗野球大会出場を目指したい」と話す。