楽天・星野仙一監督(64)が10日、来秋ドラフトでダイヤの原石の発掘へ向けた「みちのくリストアップ」を発令した。
今秋ドラフトでは東北出身選手を1人も獲得しなかったが、来秋は岩手・花巻東高の大谷翔平投手(2年)ら上位指名候補が目白押し。「いい選手がいれば取る」と早くも剛腕を予告した。
闘将の声のトーンが急に上がった。秋田での後援会パーティーでのあいさつ。
壇上から「秋田出身の選手は誰がいますか?」と問いかけると、後援者から「摂津がいます」と返答があった。
その瞬間にヒートアップした。「どうして取らなかったのか。なんで楽天はあんないい投手を逃したんだ」。今季先発で14勝してソフトバンクのV2に貢献した右腕の名を聞いただけに、語気を強めた。
楽天は05年の創設時から地域密着をモットーに掲げてきたが、秋田生まれでJR東日本東北出身の摂津を始め、西武・岸、菊池、ヤクルト・由規らの獲得を逃してきた。
今秋ドラフトでは地元重視の方針を撤回させたが、来秋は「みちのくのダル」の呼び声高い花巻東の191センチ右腕・大谷や、東北NO1スラッガーで青森の光星学院高・田村龍弘捕手(2年)ら有望株がズラリ。
「いい選手がいれば取るよ」と指揮官は東北の隅々まで目を配るつもりだ。
今回は3日間で東北全県をまわる強行軍で、新たな独自ネットワークも開拓。来秋こそ、みちのくの金の卵を獲得する。