「日本S第6戦、ソフトバンク1‐2中日」(19日、ヤフド)
ソフトバンクの和田がまたしても中日の和田に打たれた。第1戦で痛恨の同点被弾を食らった同姓のくせ者に、この夜も決勝点となる先制点を献上。
03年、星野阪神との日本シリーズ第7戦で胴上げ投手となった左腕だが、8年前の再現はならなかった。
打球は非情にも右中間を割った。一回2死一、二塁。敵のバットが、またも火を噴いた。「先制点だけは与えないようにと思っていたんですが…チームに申し訳ない。今言えるのはそれだけです」。
敗戦の責任を一身に負った背番号21は、うなだれた。第1戦で1球の怖さを嫌というほど味わったはずが、レギュラーシーズンで通算74打数33安打、打率・446と相性の悪い天敵の一撃で、逆王手をかけられた。
いきなり背負った2点のビハインドは、相手投手がセ界最多勝の吉見となれば、あまりに大きすぎた。「状態は悪かった。その中で粘ったけどね」と高山投手コーチ。
二回以降は何とか無失点に抑えたが、5回2失点、85球で降板した。総力戦となる第7戦。
和田は、「もう1試合しかないので、元気な部分を出して応援するしかない」と声を絞り出した。