「日本S第4戦、中日1-2ソフトバンク」(16日、ナゴド)
8年ぶりの日本一を狙うソフトバンクが中日に2‐1で勝って連勝し、対戦成績を2勝2敗の五分に戻した。
ソフトバンクは初回、小久保の右前適時打などで2点を先制。
六回には無死満塁のピンチを招いたが、2番手・森福が好救援。無失点に抑え、八、九回をファルケンボーグが締めた。
鷹の“小さな巨人”が竜の前に仁王立ちした。
絶体絶命の場面で森福が魂のピッチングだ。
1点リードの六回無死満塁、先発のホールトンからマウンドを託された男がとんでもない大仕事をやってのけた。
代打・小池を外角中心に攻めて空振り三振。続く平田はインコースを突いて左飛に打ち取った。そして谷繁を遊ゴロに仕留め、11球で大ピンチをしのいだ。「気持ち一本でバッターに向かって行きました。細川さんのミットめがけて投げただけです」と女房役に感謝した。
イニングまたぎとなった七回も気を抜かなかった。「目を離さずに準備していた。次も行くと思っていた」。結局、2回を6人斬り。あっぱれ投球で流れを一気に引き寄せた。
社会人時代はシダックスに在籍。阪神、楽天などで監督を務めた野村克也氏(現野球評論家)の元で“ID野球”を学んだ。「投手はコーナーを突くコントロールが大事」。
171センチ、65キロ。体が小さい分“野村の考え”を常に実践している。
ナゴヤドームの地元・愛知県出身。幼少のころ、祖父母宅を訪れると、必ず中日戦がテレビから流れ、一緒に見るよう言われた。しかし、それが嫌だった。「(その時)僕は森福家(自宅)に戻って巨人戦を見ていました」と笑ってみせる。日本シリーズという最高の舞台での凱旋登板で鮮やかなドラ斬りを決めた。
これで2勝2敗。福岡に戻ることも確定した。秋山監督は「またこれから一戦一戦大事になる。勝ちにこだわっていきたい」と気を引き締めた。伏兵・森福の大活躍で鷹が主導権を奪い返した。
ここ一番の勝負では、体の大きさではなく心の大きさが大事なのです!
心を鍛え器を大きくしていきたいと思います!