原因不明の謎の低周波『Hum(ハムまたはハム音)』とは?

数十年にわたって世界中で観測されているのが謎の低周波音「Hum」です

ハム音またはハムノイズ(単にハムとも)とは、電源周波数に準じた低い「ブーン」という雑音のこと


約180年以上前から観測されている
Humは世界中の広い範囲で確認されている不思議な騒音で、最も古い記録は1830年にまでさかのぼる
世界中で多くの被害が・・・

1970年代のBBCの取材によると800万人がこの騒音による頭痛や不眠症などを訴えていました
全員が聞こえるわけではない!

Humの被害状況を記録するデータベースWorld Hum Mapが作成したアメリカにおけるHum被害の発生地の分布


Humはその地域の人全員が聞こえるというわけではなく、10%くらいの人が聞こえる場合もあれば、わずか2%くらいの人しか気付かないということもあるとのこと。

騒音被害に悩まされている人の中には、他人に理解してもらえず孤独を感じてさらに苦しむという人も多いそうです

不思議なことにHumは数カ月間継続的に発生したかと思えば、さらに数カ月間はなりを潜め、
また再び聞こえるようになるというような現象を起こすとのこと。


低周波音が発生する原因については、海底に敷設されたパイプラインや、携帯電話の電波塔・風力発電所・潜水艦の低周波通信・海洋生物などが挙げられていましたが、どれもHumが発生する現象を説明できるものではなく、詳しい原因については解明されていませんでした。

とうとう謎の低周波『Hum』の原因が判明した!!

彼らのチームは風や海洋、海底のコンピューターモデルを利用して、絶え間ない“ハミング”の原因となる波の種類を特定することに成功した

Humには、「VLF」と呼ばれる周波数
3kHzから30kHz(波長にして100キロメートルから10キロメートル)の音、もしくは「ELF」と
呼ばれる周波数3Hzから30Hz(波長にして10万キロメートルから1万キロメートル)の
超低周波音が含まれる、という共通の特徴があることが分かっています。

低周波音を発生させている微小地震活動は13秒~300秒周期で起きているものですが、このとき発生する低周波音はほとんどの人には聞こえません。

そのため、「一部の人だけが騒音に悩まされる」というHumの現象が起きてしまうというわけです。