代理によるミュンヒハウゼン症候群って?

1977年に「母親による子どもの病気の偽装」として,イギリスの小児科医メードゥによって提唱された、一見風変わりな虐待のことです。

傷害行為自体は患者の目的ではなく、手段として傷害行為に及び、自分に周囲の関心を引き寄せることで、自らの精神的満足を他者から得ようとしているものである。


医療機関に巧みな嘘をついて自らを病人に仕立て上げ、医者や周囲の人の同情をひくことを”ミュンヒハウゼン症候群”といいます。

つまりそれの代理(子供)を傷つけるバージョンというわけです。

その行為は用意周到

子どもを虐待しながら、他人の目の前では、すばらしい母親を演ずる。

親の目的は周囲の同情をひくこと。だから非常に用意周到です。

実の息子を虐待しながら、その一方で、人前では、献身的な看病をしてみせる女性(当時60歳くらい)もいた。

患者は傷害を目的として行っているわけではないとはいえ、行為が反復・継続し、重篤な傷害を負わされる危険がある。
虐待と違い、周囲に公言しているために発見が遅れやすいんです

医者も無意識に虐待?
この病気の難しいところは、医者が親の「代理によるミュンヒハウゼン症候群」に気づかず、無意識のうちに子供への虐待に加担してしまう可能性がある ということ。

必要のない注射など=虐待

「うちの子、難しい病気なんでしょう?と繰り返し聞いてくる。よくいる心配性なお母さんという感じだった。

時には母親を疑ってみる姿勢がないと、不必要に採血したり、子供を傷つけてしまう
健康な子供に注射を打ったり採血したりすることは、子供を傷つける虐待行為だと医者は考えます

アメリカでは年間1000件近くの症例

アメリカでは、年間600~1000件近くの「代理によるミュンヒハウゼン症候群」の症例があるといわれ、アメリカ以外でもその数は近年増加傾向にあるという。


有名な事例

1996年、アメリカ合衆国オハイオ州で、母親が児童虐待の容疑で逮捕された。

その親子は入難病と闘う8歳の少女と、けなげな母親として、しばしばメディアに登場していた。

しかし実は、娘に毒物を飲ませたり、バクテリアを点滴のチューブに入れたりしていた。

その少女、ジュリー・グレゴリーは、200回の入院、40回以上の手術を受けて、内臓の一部を摘出されていた。


1998年、福岡県久留米市で、1歳半の女児が20代前半の母親から抗てんかん剤を飲まされた。

嘔吐や下痢、痙攣(けいれん)などの症状で入院するが、1週間ほどで回復し退院。

ところが1ヶ月後に救急車で病院に運び込まれた。「発作が起きる」という母親の訴えで、抗てんかん剤を少量投与すると中毒状態に陥った。

病院が調べると、別の病院でもらった薬を女児に大量に飲ませていた。

女児は他に、水を1日2リットル以上も飲まされていて低ナトリウム欠乏症であった。


母親が1歳10ヶ月の娘の点滴に 腐った水を注射器で混入。

女児の血液検査から ありえない抗体が発見されたために病院はモニターカメラの撮影を開始。

すると母親はカメラに映らないように子供に異物を注射で混入。

母親は逮捕された。


子供が病気なのは、母親の病のせいである、ということが 明らかになる前に10人に1人の割合で子供は死んでしまう。 子供が死んでしまうと、母親は次の子供をターゲットにする。

子供は頻繁な通院のため、授業を休みがちになり勉強についていけなくな る。そのため授業に集中できなくなり、自殺願望を持つようになる。 普段から車にひかれる自分を想像したりするようになる。

周りに子供が頻繁に病気にかかっている家庭はありませんか?

その子供の親は自分の不幸を周囲に吹聴していませんか?

日本ではあまり有名ではない”代理によるミュンヒハウゼン症候群”。もし疑いのある家庭を見かけたら、警察、病院、各種相談所など、しかるべき機関に連絡してください。