皆様こんにちは 「山下ヴァイオリン・ピアノ教室」ヴァイオリン講師の山下悠介です
先日はかなり久しぶりに海外オーケストラの来日公演、「ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団」の京都公演(日本ツアー初日)を拝聴
プログラムはこの日がオーケストラと合流初日だった2019年チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門優勝者のアレクサンドル・カントロフをソリストに迎えたブラームスの「ピアノ協奏曲第1番」、そしてオーケストラ1人1人のプレイヤーの実力が試されると言ってよい超難曲、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」
本当に素晴らしい演奏会 弦楽器群の一糸乱れぬ綺麗に揃った弓の動きなどまるで1人の人間が弾いているかのようで壮観 別格の次元でのアンサンブル力に感嘆
柔らかくもこのオーケストラの元来のキャラクターである「重み」と「渋み」あるサウンドで特にブラームスの総奏箇所ではそれが如実に表れているように感じました
指揮はフィンランド出身の29歳、今飛ぶ鳥を落とす勢いの若手人気ナンバーワン指揮者のクラウス・マケラ 実演でははじめて聴きましたが音楽の持って行き方が大変巧く、曲の要点を把握した的確かつわかりやすい棒さばきで世界中の名だたるオーケストラから引く手あまたというのも頷ける気がしました
カントロフのピアノはソロの入りの1音目から別世界 詩情豊かで叙情的な表現を基調としつつ、ここぞという場面では決して混濁することのない強靱なタッチでガラッと雰囲気を変えるバランス感覚の素晴らしさと曲に対する確かな構成力 オーケストラの重厚な音色ともうまくブレンドされた見事なブラームスでした
バルトークはこちらは超絶的かつハイレベルな名演 オーケストラ、特に木管、金管などの各プレイヤーのソロの巧さが遺憾なく発揮されていました それを支える弦楽器セクションの響きも流石の一言 一歩間違えれば崩壊しかねないこの超難曲をこんなにも面白くエキサイティングに表現した演奏にはなかなか巡り会えないと思った次第です
今後も引き続き時間の許す限りできるだけ本場の方々の生演奏には足を運んでそこから1つでも多くのことをまだまだ学んでいきたいと思います





