「スミレちゃん!大変な事になったよ」
「え、ど、どーしたの?」
何かバレた??心臓がバクバクしてる
「あのね、、」
「何?何?ユーさん、早く言ってよー」
「休みが取れたんだ!」
へ?
あんなに焦らしたのに出てきた答えが普通で
「あ、よかったね」
という間抜けな声が出てしまった
「何かバレたのかと思ったよー」
気が抜けた私とは対照的に興奮している彼
「もーぅ、スミレちゃんもっと喜んでよ!何カ月ぶりだししかも5日もだよ!」
そっかぁ、、5日の休暇がそんなに嬉しいんだぁ、ほんとに忙しいんだなぁ、、
「そっかよかったねー!じゃ、どこかで会えるかしら?」
すると一瞬黙った後、声のトーンを落として
「スミレちゃん、そこでお願いがあるんだどこかじゃなくて全部ぽくにちょうだい」
え?全部?
「仕事一生懸命なスミレちゃんに失礼だと思っただけどこんなチャンス次いつあるかわからないから」
そして一息ついて次に発した言葉が
「旅行に行かないか?」
旅行~?!!!
「そんなのバレちゃうよ?!」
「それがね、いい場所があるんだ!友達が海外にいるんだけど、すっごい田舎だから」
「だってユーさん、どこにでもファンがいるよ ?」
「派手な行動しなきゃ絶対大丈夫
で、どうかな?休めそう?」
「仕事は何とかなりそうだけどほんとに見つからない?」
「ちょっとはスリルがあったほうがおもしろいでしょ?」
もーぅ、そんな事言って大丈夫なのかなぁ
「それよりユーさん、そんな大切な休みを全部私に使っちゃだめでしょー」
「なんで?」
「何でって、お友達や家族に会いに行かなくていいの?」
「うん、いいの」
私の質問に全く悩むことなく即答してくれた事にびっくり
「家族は行事の時に会えるし友達はちょっとした時間にいつでも会える
今はスミレちゃんとの時間が一番欲しいの」
そんな言葉言われてウルっとくる
彼が友人や家族よりも私を優先させてくれたことが何より嬉しかった
こうして私達の初めての旅行が始まった
別々に移動して何とか現地到着!
スケジュールにはない予定だから珍しく空港にファンもいなかったので彼が出国したことは多分知られていない、、はず
空港まで彼の友人が迎えにきてくれていた
「いやーはるばるようこそ」
地元の友人というその人は今はイギリス人の奥さんの実家近くでB&Bを経営しているらしい
「彼女連れて来るっていうから楽しみにしていたんだよ」
えっ彼女って言っていいの?
と驚いて彼を見ると
「ダイジョーブ!
昔からの知り合いで信用できるから」
ニッコリと頷く
「僕マイク よろしくね」
優しそうな彼は手を出して、そっと握り返した私の手を握ってぶんぶん上下させる
そして私の耳元で
「ユーがここに彼女連れてくるなんて初めてだよ!特別なんだね」
って言われてびっくり!
顔がカーっと熱くなる
車で30分ほどのところにマイクの経営するB&Bがあった
普通の家のお部屋を貸し出しているような感じで落ちつく
部屋に入って荷物を置くなり抱きしめられた
「やっと着いたー
長かったね、スミレちゃん疲れた?」
私も彼を抱きしめる力を強め
「大丈夫!ほんとドキドキしたねー
でも楽しかったね」
彼といるだけで異次元の世界なのに
さらに旅行なんてまだ信じられない
旅行まで来ちゃいましたよ
もうしばらくラブラブでいさせてあげてください
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