**越えざるは紅い花・ノール・川底の気付き
ノールとナァラ、そしてサラーナと息子と遠足に来た。
久々の休みが取れたノールと二人で過ごしたかったナァラは
不満げであった。
後継者が以前は欲しいと言っていたノールが
突然、今はいらないと言い出した。
どうして気持ちが変わったのか聞いたナァラだったが
答えようとしないノール。
ノールの気持ちが分からず、喧嘩してしまう二人。
川遊びをしていたサラーナの息子が川に流され、助けようと川に飛び込むナァラ。
エスタと一緒に助けに向かうノール。
エスタにサラーナと息子を助けるように命じ
自分はナァラを助けに川に飛び込むが・・
予想以上に川の流れが速い。
ナァラを助けた後、川に流されるノール。
「こんな所で死ぬ訳にはいかないっ、今、私が死ねば彼女はっ・・」
意識が遠のく・・
ノールは助けられ、気が付くまで彼の側を離れなかったナァラ。
部屋を出ようとするエスタに
「私は貴方に誰も信じるなと教えました。その考えは今でも変わりません。ですが私は彼女を信じたいのかもしれない。・・そう願う程に彼女は私の心を変えた。そう言ったら貴方は今更だと怒りますか。」
「いいえ、私には人の心の全てを理解する事は出来ませんが、それでも・・今のノール様の変化は良いものだと分かります。」
「奥方様を見詰めるノール様の瞳は、とても穏やかな色をされていらっしゃいますから。」
目が覚めるナァラ。
部屋を出るエスタ。
目が覚めたノールに抱き着くナァラ。
「良かった・・あのまま貴方が目覚めなかったら私、どうにかなってしまうところだった。」
「私の為に、どうにかなってしまう貴女を見てみたい気もしますが・・伴侶の死で気が狂うほど、貴女は弱くありません。」
「そんな風に軽く言わないで・・貴方は私の旦那様なのよ。心の一部を失えば正気ではいられないわ。」
ナァラの頬に触れ
「弱くなったものだ・・以前の貴女はもっと強かったでしょう。その強さで私との賭けにも勝ったでしょう。」
薄く笑うノール。
「こんな・・私は嫌い?」
「愚問ですね・・嫌いならば此処にこうしていません。」
ナァラを抱きしめるノール。
後継者が欲しくないと言ったのは・・
敵が多いノールに、家族が狙われたら・・子供が狙われたら
ナァラが悲しむ・・
気を回し過ぎのノール・・
ゲームのノールと
性格が違うと思うほど、温厚になってるノール。
こんなノールも好きかも♡