6月22日(土)☀️


生きづらい世の中を一笑両断

90歳の作家と時代遅れの編集者が生み出すベストセラー。


久々に映画見て来ました。

佐藤愛子は子供の頃、ポーラテレビ小説『愛子』を見て、その波瀾万丈の人生にとても興味を持ちました。その話は大変な中にもどこか明るさがありました。それが佐藤愛子さんの持ち味なのでしょう。


不器用らしくて、確かドラマの一回目が女学校で浴衣👘が全部縫えた生徒を先生が誉めていて

「それに引き換えまだ袖も出来ていないのは誰でしょうねー」と言うのを佐藤愛子が元気よく「はい。私です。」と言うのが可笑しかったです。ちなみに私もその類いの人間かも。ベストセラーは書けないけれど。


それからは母も私もよく彼女の小説やエッセイを読んでいました。


それでも最近ご無沙汰していたところに「九十歳 何がめでたい」の本の広告を見て「まだ現役で書いているんだわ」、もっとありていに言えば「まだご存命だったんだわ。元気で書いているんだなー」なんて思っていました。

そして残念ながらその本は読んではいなかったのですが。


でも映画が始まると言うことで、即行くこと決断。ちょうど母と受診していたクリニックの待合室のテレビでその映画の宣伝をしていて、佐藤愛子の娘役が元宝塚男役トップスターの真矢みき、断筆した佐藤愛子に再び筆を握らせる編集者にファン唐沢寿明と聞いて更に後押し。(ポン❗と背中を叩く音)


ちょうど何とか間に合う時間に近くの映画館で上映されていることがわかり、車を走らせ🚙=3ました。


ファンだった佐藤愛子の映画なら寝てばかりいて何も興味が持てない母にも刺激になるかと思いまして。


主演の草笛光子はちょうど当時の佐藤愛子と同じ90歳。素晴らしくはまっていました。

パンフレットによりますと意外にも映画の単独主役は初めてだそうです。

着物姿は当然板についていて、洋服姿もファッショナブルでした。


びっくりは時代遅れの編集者役の唐沢寿明が見た目変なおっさんになっていました。今回は女性社員からセクハラを訴えられ左遷された部署での仕事でした。映画の宣伝でテレビに出ていた時は相変わらず素敵だったので、この見かけのギャップには衝撃的でした。


佐藤愛子と唐沢寿明の掛け合いはテンポ良くて面白くて。息がピッタリ。

執筆する事はわかっていても時代遅れの編集者に我が身をオーバーラップさせて、「がんばれー」と応援していました。


佐藤愛子の普段の生活も面白くて。笑えました。孫とのコスプレの年賀状欲しいなあ。


最初に出た悩み相談の主婦とも関連があったのには笑えましたが。

佐藤愛子が悩み相談の回答者になった時にあまりに短絡的に「そんな男とは別れなさい」と言って、回答者をおろされた話を聞いた事があって。これは私のミスではない、(断ったのに)私を選んだテレビ局のミスだって、言っていたのがおかしくて。でもそれが佐藤愛子のキャラクターを表すシーンだけでなくて、ラストへとつながっていたのでした。


母は結構寝ていましたし、それでも、前回のドラえもんよりは興味持って見ていたようです。


尤も母は面白くみていても、その場で忘れてしまうのですが。


一部、シリアスな部分もありましたが、心から楽しめるところが良かったです。


早速本を購入していたかったのですが、映画館には売っていなくて、パンフレットを購入。

映画館でパンフレットを買うのも久々ですが、これも面白かったです。


そして、後日Amazonで原作本を注文しました。文庫本なので、パンフレットより安かったです。