4月28日(日)  

13時公演

於)シアタークリエ


(ついている事自体あまりないけど)最近どーもついていなくて。

プライベートでも仕事でも不愉快な事とか自分の不甲斐なさに腹立つ多くて。


宝塚のチケットは外れまくるし。(これも今に始まった事ではないけど)


そんな中、臨んだCROSSROAD


緊縮財政等あり、宝塚以外の観劇は、あまりしないようにしている中で食指が動いたのが、この芝居。(まあ宝塚チケット取れないから良いけど)

何故行く気になったかと言うと有沙瞳の退団後の芝居が見られると思ったからです。


ところが、どっこい。

確かジプシーの役のはずがオープニングに出てきたジプシー女性はどう見ても有沙瞳に見えない❗


えっ、有沙瞳の会を見て選んだつもりが、間違えた❗

そもそもこの公演日、三連休ど真ん中。

それなら友達呼んでマンションLifeも出来たのに❗




ちなみに幕間見たらこのキャストでした。


で、気を取り直して。

https://www.tohostage.com/crossroad/



悪魔と契約し、天才的な人気のバイオリニストになるが、その代価に彼の命はバイオリン🎻を100万回演奏した後に滅び、心も悪魔に犯さされる。

また、演奏は悪魔の言うままにしか出来ない為、教会からは異端児扱いされ嫌われる。

故郷のジェノバも追放になる。


こんな事言っては元も子もないですが、実際悪魔となんか契約をする訳はなく。

それでも、「悪魔」と、腐った卵を投げつけられたり、亡くなっても遺体を埋葬してもらえなかったり。

昔のとんでもない魔女裁判同様、こんな史実があったなんて、信じがたい事です。


ただ、バガニーニが敬虔なクリスチャンではなかった事は確かなようですが。


また、私はバイオリンの事は全くわかりませんが、四オクターブ飛んで直ぐに演奏出来るとか、演奏の途中で、弦を巻いてチューニングを変えると言うのは、確かに人間業とは思えないですが。

それは神業でなく、悪魔業になってしまうと言う事なのは、当時の彼の演奏技法がかなり希有で異端児だったと言うことか。


なんて、歴史の検証をしている場合ではないのですが、素晴らしい舞台でした。


役的には悪魔とパガニーニは同列のようで。


中川晃教はモーツァルトとか悪魔とか、良い意味で変わった役が合っているかも。


180cm超えが普通のミュージカルスターの中で、特に人を支配する悪魔のような役は大柄が似合いそうだけど、165cmの小柄ながらのその小柄さを感じさせない悪魔のイメージを持っていました。

圧倒的な支配をする悪魔と言うよりは、カリスマ性のある非人間的(死神)な劇場支配人とかマネージャーとか。


ファルセットがちょっと微妙な感じはしましたが。


終幕後の挨拶で、広げたマントを翻すとパガニーニが出てくる演出も素敵でした。


ニコロ・パガニーニ

木内健人は今回所見。

悪魔に魂を売ったようには見えない可愛い顔とミュージカルスターにしては少し小柄に見える(174cm)が、悪魔役の中川晃教との並びは悪くなかったです。

バイオリン弾きながらのダンスは軽快で良かった。

実は歌の印象があまりありません。



アーシャ

加藤梨里香

有沙瞳ではなくて、最初はガッカリしたけど、

彼女も上手かったです。

守銭奴と言われているパガニーニが無償にバイオリンを教えていたジプシー娘。

パガニーニの少ない良い一面を見せる相手になる貴重な役。

執事のアルマンド・山寺宏一と共にストーリーテーラーの役割もしていました。


歌も独特の発声でダンスも軽快で、上手かった。


エリザ・ボナパルト

元榮菜摘

この方も所見

パーティーに登場した白いドレスのベルトがキラキラ光っているのが素敵で。

次の衣装も。(衣装詳しくなくて)


わがまま、気紛れ、男性にだらしない、と言われて。

ナポレオン皇帝の妹で栄耀栄華の立場を利用しつつ、ナポレオンの妹であって自分自身を見てもらえないもどかしさと葛藤している。


悪魔とパガニーニに会って自分の生き甲斐を見つけて行き、今度はパガニーニを解放(表面的には追放)する事で真実の愛を見せる。


そんな女性に似合っていました。


ヴァイオリン教師・コスタ

エクトル・ベルリオーズ

坂元健児


流石四季の実力です。

この方出てくると間違いなく安心して見ていられます。

バリトン❔低い声の伸びも良いし声量あるし。


コスタはパガニーニの才能を認めつつ、その異様な技巧に教会に訴える人。


ベクリオーズは、びくびくしていて自分自身が破産寸前でも他の方の救済をする人の良い、それでいて強い信念を持ち、パガニーニを罵倒する。


2役を全く別人に見えるように役を演じ分けていて見事でした👏


アルマンド・パガニーニに使える執事

山寺宏一

お笑いとストーリーテーラー担当。


冗談で歌ったフィガロ上手かったです。

(あそこはアドリブなのかな❔)

不適切にも程がある、なんて台詞も言っていました。


パガニーニ思いである故に、きつい事もびしびし言って、(旦那様の評判はこれ以上悪くなりませんなど)それも愛情を感じました。


畑中洋さんも見たかったなあ。


テレーザ・パガニーニの母

春野寿美礼


嬉しい誤算でした。

バリバリ男役の春野寿美礼が大好きだった

ミ(·_·)でしたが、この母性愛に溢れた役適役。

元歌手と言うことで、子守唄など歌の数々も上手くて。すっかり女性声もきれいに響いて。

流石でございました。

すっかり母親役の似合う役になったんだなあ。


今回の一番の収穫でした。


違うキャストでまた見たい気持ちもありますが、日にちもタイトだし。


久々の観劇記でした。

(ミーナの観劇感激日記なのにね)