忘れていないこと
世の中のニュースどころか、日常会話さえ理解できないほど認知度が下がった義母。
昨日はデイケアの日だったので、それを知らせに階下に降りたのだけど、ふと思いついて、こう尋ねてみた。
「今日、8月15日だけど、何の日かわかりますか」
すると、呆けた顔を一瞬こわばらせ、目を見開くと、はっきりとこう返してきた。
「戦争が終わった日」
義母は飢えも空襲も経験していない。田舎でヤギの乳をたっぷり飲み、たらふく食べて育った子ども。
それでも、記憶に染み付いた「戦争」があるのだ。それは脳がスカスカになっても消えていなかった。
義母は続けて、他人事みたいにこう言った。
「今のことは何にもわからないのに、戦争ってことは覚えてるんだねえ」
恐怖とか怒りとか悲しみとか飢えとか、そういう、この世で体験しうるすべてのネガティビティを、戦争は投下していく。
「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の宗教的行事」「これがずっと自分の生き方の根本」
(by ある女性政治家)
だとしたら、発言者の神は悪魔だろう。
そんな人に支配されたくない。
だから、
とにかく、
気づいて、
世界を美しくする一歩を
踏み出さねば。
