我が家にもとうとうコロナがやって来て、私は地獄を見たわけですが(前記事)、もうひと騒動がありました。

前立腺肥大を持つ父が「尿がほとんど出ない」という状況に陥ったのです。

何が起きたのか、分かるまで混乱しました。

そのあれこれを書いておこうと思います。

 

我が家で1番にコロナに罹った父。

風邪症状が出始めた時は、風邪かインフルエンザかコロナか分からなかったので、とりあえず風邪薬を飲んだんです。

コロナ感染拡大していた頃に、コロナでも飲める風邪薬を調べて買っておいた物でした。

有名メーカーの有名製品で、1日2回飲むタイプ。

1回目を「風邪っぽい」と早く床に入ろうとした1日目の夜に。

2回目を翌日の午前に飲みました。

その日の夕方には病院に行ってコロナ確定したため、市販薬を飲んだのはこの2回、つまり1日分。

 

父娘という関係なので、普段は尿がどうだのという話はしません。

ただ「なんかトイレ長いなーお腹痛いのかなー」とは思ってたんですよね。

そのうち母が「パパ、おしっこが出ないらしいよ」と。

詳しく聞いてみたら、お腹に思い切り力を入れて、ようやくほんの少々出る程度。

後から聞きましたが、もう下腹部がパンパンで痛みが出ていたとのことでした(早く言えよ、とーちゃん)

 

コロナになったばかりでしたが、コロナ以上に「尿が出ない」ということが気になりました。

大丈夫なの?救急病院とか行かなくて大丈夫なの?と。

最初はコロナのせいかと思ったけれど、いきなりほとんど出ないって異常だし、次にコロナの薬のせいかと思ったけど、考えてみたら内服よりも前からトイレが遅かった。

なんとも間抜けですが、半日くらい経って風邪薬のことを思い出したんです。

 

すでに仕舞った風邪薬を出して成分を調べてみたら、あったあった、前立腺肥大のある人は飲んじゃいけない成分が!

改めてその風邪薬の注意書きを見てみましたが、パッと見たところでは「前立腺肥大」という言葉は見当たりませんでした。

しかしよく見たら、

「次の人は服用前に医師、薬剤師又は(中略)に相談してください」

という項目の中の(6)に、「高熱、排尿困難」とありました。

最初は見落とし、じっくり見直して初めて気付きましたよ…

 

その頃には尿も出始め、本人もすっきりしたらしく、ひと安心。

しかし、薬って一応気をつけるけど、すごく一般的な市販の風邪薬で尿が出なくなってしまうなんて、本当に驚きました。

 

高熱の出た日、父は最初「今晩一晩寝て、治らなかったら明日内科に行くよ」と言っていたんです。

だけどその熱の高さはただの風邪のわけがないし、インフルにしろコロナにしろ、体内でウイルスが増殖するのを抑える薬だと思うので、少しでも早い方が良いのではと思い、無理矢理病院に行ってもらいました。

もしあの時、もう一晩病院に行かず様子を見ていたら、風邪薬を少なくともあと2回(夜、翌朝)飲んだわけで、そうなっていたら完全に尿道は閉鎖してしまったんじゃないでしょうか。

危機一髪でした。

 

持病がありながら安易に市販薬を飲むことがこんなに怖いことだとは思ってもいませんでした。

でも…、でも、ちょっと目立つように「前立腺肥大の人は注意」とか「禁忌」とか書いていてくれればなあ。