右のSEMモジュールが動かないという、SE OBIE-RACKの修理依頼を受付けました。
動作チェックしてみると、こんな感じ。
1)チューニングズレ SEM#1(左) SEM#2(右)
2)パネル ノブ スライドスイッチ 接触不良
3)SEM#2 VCO2 FREQ 2段ノブ 軸曲がり
4) 〃 ADSR リリースON/OFFスイッチ 動作不良
動作はしているものの、前回のメンテナンスから、時間が経ってしまった印象です。
右のSEMモジュールから音が出なかったのは、パネルのスイッチ設定のせいで、故障ではありませんでした。
OBIE-RACKは、MIDI関係でスイッチが追加されているんで、マニュアルがないとわかりにくいです。
お見積りにOKをいただいたので、修理に取り掛かります。
SEMは内部のコネクターがたくさんあるので、「VFS」接点洗浄/保護処理をして接触不良を改善します。
アナログ・シンセサイザーは、電気接点の鮮度が命です。
SEM#2 ADSRの、リリースON/OFFスイッチが効かなかったのは、配線が脱落していました。
これを、SEM#1と同じ位置にハンダ付けします。 動作もOKになりました。
つぎに、SEM#2 VCO2の、FREQノブの軸が曲がっているのを修理します。
チューニングを変えるためにFREQノブを回すと、ノブが首を振るので、それを修正。
MEMORYMOOGでもこの2段ノブが使われているんですけど、曲がると厄介なんですよね。
今回は修正でなんとかなりました。
SEMモジュールが2つあるので、ソコソコ調整箇所が多いです。
MIDIからキーCVを作る基板があるので、これまたメンドウ。
時間をかけて、調整と動作ェックを繰り返します。 これで、修理完了!
YAMAHA HS8で試聴すると、「SEM」らしい音がきちんと出ています。
修理完了ということで、軽くクリーニングした後でお客様に納品。
アナログシンセは音はいいんですけど、中古で購入したら、いっぺんはメンテしたほうが使いやすくなります。
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