全音ポリって、何? | Vintage Five State

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KORG PS-3200

KORG PS-3200は、48鍵ある鍵盤を同時に押せば、48音全部の音が出ます。

 

PS-3200のように、鍵盤の数だけ音が出ることを、「全音ポリ」なんて言ったりします。

ふつうのアナログシンセだと、同時発音数は5〜16くらいなもの。

 

最近のデジタルシンセだと、CPUの処理能力が格段にアップしたので、同時発音数がウナギのぼり。64〜128なんてのが当たり前です。

 

 

基板イメージ

PS-3200の1ボイスは2オシレーターなので、VCOが48鍵 X 2系統で「96個」あるのかといえば、さにあらず。

 

オルガンと同じ「分周型」のオシレーターなので、1系統「12個」のオシレーターから、分周して4オクターブ分の波形を作り出す仕組みです。

 

それが2系統なので、全部でオシレーターは24個。 1/4の数で、コストダウン。

 

 

MOOG POLYMOOGなんかも、基本的な構造は同じで、平均律の最小公倍数の周波数の「メイン」のオシレーターから、鍵盤分の音階を作ります。
 

このやり方だと、オクターブで音を重ねると、オクターバーのように「音程」がピッタリとあってしまうので、音の響きが豊かになりません。

 

デジタルシンセやソフトシンセのような響きになるので、VCOの音程のズレが豊かな響きを作り出す、アナログシンセとは似ていても別の楽器になってしまいます。

 

 

KORG PS-3200
そうは言っても、修理が終わって動作チェックをしてみたら、1970年代の音が「PS-3200」には詰まっています。
 
富田勲「展覧会の絵」の雰囲気。
 
これはこれで、無くなってはイケナイものですね。
 

 

申し訳ありませんが、現在はKORG PS-3200の修理受付をしておりません。
 
受付の準備が整い次第、告知いたします。
 

 

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