千葉 観光14の続き。
今回は、成田山金剛王院新勝寺 大本堂 三重塔を紹介します。
仁王門から東海道五十三次にならった53段の石段を上ると大本堂が見えてきます。
大本堂
1968年(昭和43)に建立されました。
成田山境内には、江戸時代に建立された国指定の重要文化財5棟をはじめ現代
建築の粋をこらした堂塔伽藍がありますが、大本堂は成田山で最も重要な護摩
祈祷を行う中心道場で、堂内には四大明王や平成大曼荼羅などが奉安されています。
940年(天慶3)、平将門の乱を鎮める為に皇室とも縁のある寛朝大僧正は朱雀天皇の
勅命で関東に下り、成田山を開山しました。
「成田のお不動さま」の愛称で親しまれる成田山は全国有数の霊場で、日本を代表
する観光地のひとつで、正月三が日には約300万人が、年間で約1,000万人以上の
参詣客が訪れます。
1712年(正徳2)に建立され、1757年(宝暦7)、1801年(享和1)、1858年(安政5)に
大修理が行われています。
塔の初層内陣には金剛界大日如来の「五つの智慧」をあらわす五智如来が安置
されています。
塔の高さは相輪頂上まで約25mで初重の柱、長押(なげし)、台輪等に地紋彫りを、
各重の尾垂木の先端部は龍の丸彫りで飾り、脇間板壁には十六羅漢の彫刻を
めぐらしています。
板軒には雲文を浮彫りにして極彩色を施すなど、江戸時代中期の極めて華麗な塔です。
(1981~1983年に漆塗・彩色工事が行われています)
1722年(享保7)成田山中興の第1世照範上人によって建立されました。
中央の転輪経蔵に収まる一切経約2,000冊は仏典の集大成です。
彩色鮮やかな輪蔵周囲の桟唐戸には四天王と十二神将の彫刻が施され、この輪蔵を
八体の鬼神が支えています。
入口上部の扁額は白河楽翁の筆です。
経堂周囲の八つの火頭窓は、中国の故事説話を題材とした見事な木彫刻で飾られて
います。
堂内には、中国南北朝時代に輪蔵を創案された傅大士と普建・普成が祀られています。
1701年(元禄14)に第1世照範上人によって建立されたもので、楼上の梵鐘は大本堂
建立を記念して香取正彦氏の設計鋳造したものです。
次回、古美術・古布 浪漫亭、恵比寿を紹介します。