春のワイナリーツアー...グレイスワイナリーに行ってきました <その2> | 日常的ブルゴーニュワインの憶え書き

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No Bourgogne,No life... 夜毎飲み続けるブルゴーニュワインと二匹の猫の記録

さてさて、少し間が空いてしまいましたが畑をタップリ見学したあとはワイナリーへ戻って醸造所見学です。

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日常的ブルゴーニュワインの憶え書き-grace8ここは醸造所の衛生管理にとても気を使っているため中へ入る時には靴カバーを着けて入ります(キャップはなし)。醸造スペースにはステンレスタンクがたくさん並んでいます。この時期はほとんど空の状態。


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樽はフランス産やアメリカ産の混合でメーカーもいろいろ混ぜて使っているそうです。きれいな状態なので新樽に見えますが、ここは新樽はほとんど使わないそうです。空調で温度管理されたこの部屋は樽の香りとワインの香りが充満していてなんとも心地よい気分になります。

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そして待ちに待ったテイスティングです!まずは甲州の飲み比べ...畑名が付かない普通の甲州と菱山畑、そして今日見学した鳥居平の樽を使ったものの3種です。普通の甲州も価格から考えれば美味しいのですが、菱山畑は酸があってミネラル感も感じられ全体にハリがある印象。一方鳥居平は意外とドライな感じで樽もそれほど感じません。ブラインドであれば気が付かないくらいです。どのワインもほのかに酵母のニュアンスがあり味噌を使った和食に合うというガイドさんの説明に納得。私はやはり今回のツアーに我々を引き寄せた菱山畑が好きです。日本の甲州の中でも特徴的だし世界中の白ワインを見渡してもこういう雰囲気のワインはまずないと思います。

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そのあと樽を使ったシャルドネを試飲したあと赤へ突入です。本来赤は2種だったのがちょっとしたハプニングがあり3種になりました。テイスティングしたのはベリー・AとCS主体のグレイス・ルージュ茅ヶ岳、グレイス・甲斐ノワール、そしてCS100%のグレイス・カベルネソービニョン。

正直に言ってしまえば白に比べるとやや個性に欠け、全体的な造りの統一感もなくまだ試行錯誤しているという印象でした。それでも面白かったのはグレイス・甲斐ノワール。ブラック・クイーンとCSの交配品種らしいのですが、非常に柔らかく芳醇でナチュラル感に溢れており、ビオディナミを行っている、しかもいい造り手の自然派ワインという感じでした。ヴィンテージは2008年でしたが2~3年して落ち着くともっと良くなると思います。

結局2時間の予定のワイナリーツアーは大幅に予定時間を過ぎ、他のツアーの準備で忙しいガイドさんがいなくなってからも20分ほどテイスティングスペースで粘った我々は、それでも飲み足りなくてテイスティングカウンターへと場所を移し、更に飲み続けたのでした(笑)。一応夕方の八ヶ岳のレストランに持ち込むワインを何本か決めるという名目はあったものの、20種近いアイテムのほとんど全てをテイスティングし(汗)、各自のお土産を含むワインを購入。私はグリド甲州という1597円の驚きのコストパフォーマンスの白を発見し自分用に1本買いました。

そして次の(というか、本来の)目的地、茅野市民館へ向かったのです...