<第21話>
 銀二郎と別れて4年がたち、

明治23年となりました。

貧乏から抜け出せない松野家。

トキはいつものように花田旅館に蜆を売りに行きます。

その旅館の夫婦から松江に

外国人の英語教師がやって来ると耳にします。

夫婦は外国人を天狗かカッパか鬼のような者だと思っています。
 

 ついに噂の外国人がやって来る日となり、

船着き場はたくさんの人が詰めかけています。

そこでトキは通訳として知事から呼ばれた

錦織と出会います。

船上にヘブンの姿が見えると、トキは

「おーい、おーい」と笑顔で叫ぶのでした。
 

              トキ
異人とは鬼か天狗か知らねども怪談好きはゆかしと思ふ

*ドラマでは松江に初めて外国人が来る、

というお話になっていますが、

実はこれより20年ほど前トキこと小泉セツは

外国人と出会っています。

 

明治3年から4年にかけて、フランス人下士官

ヴァレットが松江に来ていました。

ヴァレットは松江藩の士族からなる軍隊に

フランス式の調練を行っていました。

 

軍隊が行進を行っていると、外国人が珍しいので

たくさんの人が集まってきました。

ヴァレットは自分を見つめている

子供たちに気がつくと、

微笑みながら近づくのですが、みな逃げてしまいます。

ところが、セツだけはその場に残っていました。

ヴァレットはセツに携帯式顕微鏡

(折りたたみ式の虫眼鏡のようなもの)をくれました。

大喜びのセツはそれをとても大事にしていたそうです。

南フランス出身のヴァレットは

藩校でフランス語も教えていました。

(長谷川洋三著『八雲の妻 小泉セツ』潮文庫 30~33頁参照)

 <第22話>
松江に上陸したレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)は

歓迎を受けもみくちゃにされます。 

トキ(髙石あかり)はヘブンと握手をし、

そのあとじっと自分の手を眺めます。
 

歓迎会そっちのけで、ヘブンは三味線の

音にひかれて遊郭にやって来ます。

天国遊郭という日本語が分からないヘブンに

サワがheaven!と言うと、

「アイアムヘブン、ヒアイズヘヴン、ワカリマス」

と分かった様子。

知事から言われて追いかけてきた錦織(吉沢亮)が

いくら言っても戻ろうとしません。

 

 

 

https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryupdateinput.do?id=12940958556

 

 

そのあとヘブンは用意されていた高級旅館ではなく、

庶民的な旅館に泊まることに決めてしまいます。

それは花田平太(生瀬勝久)、ツル(池谷のぶえ)

夫妻が営む花田旅館でした。

                     レフカダ・ヘブン
シャミセンの音が導くヘブン館この世の天国ここにあるらんhttps://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryinsertinput.do