農業人口の6割以上が65歳以上・・・という話は有名です。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0530.html
国内において農業人口の平均年齢は約60歳と異様な高さを見せており、日本人の平均寿命が80歳前後であるという事実を合わせてよく考えるとほとんど信じられないものがありますが、もしかしたらこれはほかの職業の人たちに比べて農業をやっている人は寿命が長いというエビデンスになりうるのでしょうか。
という話はどうでもいいとして、実際に人口分布を見てみると案外と4~50代くらいの人口も多かったりするんですが、これはしょせん現場の推測に過ぎませんが、この50代人口には70代以上のじいちゃんばあちゃんがやってる田んぼを嫌々手伝ってる人も含んでいます。
こういう人たちの中には、定年になったら爺さんの田んぼを受け継いで自分もやっていこうと思う人もそれなりにいるようですが、しかし爺さんが辞めたらもう俺もきっぱり辞めようと思う人もかなりいます。要するに、5年後10年後に農業業界からいなくなる人は年寄り爺さんだけではなく、その下の世代も一緒にごっそり抜けていく可能性があると言うことです。
もう一つ言える事は、そういう人たちにとっての農業とはどこまで行っても所詮は老後のたしなみに過ぎないということでして、それは厳密な意味での農業と言ってしまっていいのかとの疑問もあります。
ほぼ全ての老農家、及び兼業ウィークエンド農家にとって、その農事業が成り立っているのは農業収入以外に年金や本業での収入があるからで、つまり農外収入の無い農業単体はすでに破綻しています。
そしてもっと困ることは、そういった破綻した農業を営む兼業農家のほうが農業人口に占める割合として圧倒的に多く、全体のほぼ8割が兼業農家です。つまりただでさえ衰退しているといわれる農業の中で、ちゃんと経営として成り立った農業を行っているものはほんの一握りしかいないということです。
で、近年は農業業界に新しい人を招きいれて農業を活性化させようという動きがほうぼうから出ています。農業人材の育成などと言って、技術的なことを指導したり借金しやすい制度を作ったり、農地や農業機械などの斡旋をしたり、経営・販売についてコンサルタントしたりといった事が主流になっています。
こういう事は成功するかどうかは別として、やらないよりはやった方がいいのでしょうが、そもそもなぜこれほどまでに農業が衰退したのか?その理由の部分に対して分析したり、取り組みがあるのかといえばあまりそうは感じられません。現在行われている農業人に対する活動はあくまで(すでに農業の道を選んだ)農業人材の育成であって、(現在農業をやっていない)新たな農業人口の獲得にはなっていないのではと思います。農業をやりやすくはなっているかもしれませんが、農業をやりたくなるかは別の話です。もっとも、そこまで国が面倒見なければいけないのかはまた別の話になりますが、しかし本来やりたいのはそっちじゃないのかしら。
で、こういう農業人材育成プログラムを見ていると、そういうところに参加して出てくる人はたいがい40~60代くらいの人で、つまり対象がほぼ脱サラした人になっています。それはそれでいいのかもしれませんが、本当に理想的なのは高卒や大卒の本当に若い人間の選択肢に農業が入ることじゃないんでしょうか。失礼な言い方になりますが、定年を迎えたようなおっさんを教育して農村に放り込んで、本当に農業が活性化するのでしょうか。かなり疑問です。
とはいえ一般的に、普通に大学を卒業した人間の就職に農業など、選択肢から言えば完全に圏外でしょう。そもそも農業は案外と敷居が高い職業で、色々な条件を備えていないと、いくら興味と意欲があったとしてもかなり難しい仕事ではあるのですが、それ以前に若い人間に選んでもらうには魅力に欠ける仕事でもあります。
なんかまとまらなくなってきたのであとは次回にします。