一つ前のエントリ「農地の減少について」 で、おかださんから頂いたコメント にインスパイアされて、エントリ中の「農地」を「医師」に置き換えてつじつまを合わせてみました。



 よく話題になる医師確保策や、女性医師の活用について神経を尖らせている厚労省の態度を見ると、彼らは働く医師を増やしたり、あるいは医師の逃散を食い止めたいとの思いが伝わってきますが、そもそも辞めた医師の成れの果ては全て在野の医師・・・なわけではありません。


 当たり前なことですが、退職した医師はサラリーマンや主婦、よその病院の医師などになっており、それらにならなかった医師が在野の医師となっているに過ぎません。


 山間部の豊かな自然や田舎の優しさの中での医療は素晴らしいとよく言われますが、こと医療経済学者(財政諮問会議御用達のような)が言う様な医療経営に向いた医療とは明らかに大都市のもので、僻地医療はかなり非効率的なものです。
 きっちり交通事情も設備も整えられ、たくさんの医師が集まった集約型医療センターのほうが作業は断然楽で、治療もしやすく恵まれています。が、その恵まれた条件はほかに看護士やコメディカルなどにとっても同じく恵まれていて、要するに好条件の病院は好条件の職場になりえます。


 いや、僻地医療を勧めるべきではないと言うわけではありません。が、自然の景観を維持する医療機能やら、農村の美しい風景やらを仰られる人たちがいる場所は従前の医師たちの心を折って作った所だと考えるとちょっとシュールに感じるだけです。



 ・・・最初に思ったより無理があります(笑)
 どうせこんなことを書くなら、すでに他の仕事についてるであろう医師を呼び戻すなんてそんな簡単に出来るわけないだろう、とか言う方にもって行くほうがいいな。