6月23日放送のTVタックルを見ました。最後にビートたけしが東京農大の小泉武夫先生と話したとか言っていたんですが、だったら番組に小泉先生でも呼べばもっと良かったのになんでまたあんな垣田ナントカみたいなのを入れちゃうのか不思議でしょうがありません。ちなみにこの人がどういう人かというのは、「買ってはいけない」絡みの人とさえ言っておけばわかる人には充分でしょう。
 それと前半、船場吉兆の話を引き合いに出して「コンプライアンスよりもモラルの問題の方が根深い」とか言っていましたが、趣旨はわかりますが、政治家がそれを言うな!と強くツッコミ(笑


 内容ですが、いくつかの問題を「本当に問題なのか」一切検討せぬままに「問題に決まっている」と言う態度で扱ってどうたらと話していたのは酷い。具体的には遺伝子組み換えとBSEの話です。それと検疫の話もですが、あれを検疫所の職員が見たら怒り狂うんじゃないでしょうか。
 遺伝子組み換え食品は、それの含有率が5%以下なら表示義務はありません。その件について、遺伝子組み換えが入ることは絶対的な悪だというような前提で話は進んでいましたが、それは正しいんですか?小麦や大豆やトウモロコシなど、全世界の8割前後が遺伝子組み換えになっているとは紹介していましたが、だったら全世界の人々は遺伝子組み換えの恐怖に曝されて滅亡の危機に瀕しているのか。
 今、実は遺伝子組み換え系の原料が多い分野の食品会社は、遺伝子組み換え食品の含有率を5%以下に抑えるのに四苦八苦しているそうです。どこを探しても、完全に非GMのものなどもう無いからです。海外ではこの5%とかの基準はもっと低いことも紹介していましたが、外国は日本ほどに非GMにこだわっているんだろうか。
 で、世界の潮流がこれほど遺伝子組み換えに移っていることを踏まえて、その割合が増えることは避けられない立場は理解できても、それならちゃんと情報を公開して消費者に選択肢を与えればいいのだ、のような一見もっともらしいことを言われていましたけどもしかし現在のような状況で「遺伝子組み換え作物10%含有」なんて表示をしたものは買ってもらえるのでしょうか?情報公開は基本的にはいいことですが、それがメリットになるほどには現在の消費者意識は成熟していないように見受けられます。
 一度やってみればいいじゃんと言う反論が予想できますけども、それは「勇気ある一番手」にすべてのリスクを一方的にしょわせるだけで、ちょっと可哀相な感じはします。何らかのバックアップ、例えばちゃんとしたリテラシーの普及活動とかがあればまだいい気がしますけど。今はテレビでも「遺伝子組み換えは大前提的に悪い」と言っちゃう有様ですからね。
 表示偽装は全く褒められる事ではありませんが、馬鹿正直に全てを表示することに対するインセンティブが全く認められていないのです。調査・表示のコストも全て業界側が持って当然な昨今ですし。


 BSE問題も、今どき!?って感じでしたが・・・韓国で燃えてたから取り上げたのか。


 実は今必要なのは、もっと基本の部分で、つまり例えば遺伝子組み換え食品の意義とか安全性とかってのは実際のところどれほどのもんだとか言う教育だと思います。それは食品問題に限らずほかの科学的な分野にも通じる話で、もちろん医療問題についてもそうですが例えばEM菌だったり「水からの伝言」みたいな疑似科学問題にしてもそうです。
 リテラシ教育なんて、今さらそんなことやっても手遅れとかいわれかねないほど迂遠な仕事になりますが、しかしこれやらなくては議論そのものが成り立たないのです。前提が無いから。リスクコミュニケーションとか、全然話が出来ない。
 BSEによる死者なんか100年に一人程度だと試算を出しても、それでもだめだと言って輸入禁止にしてしまう国で食の安全なんか語れるわけがない。


 後半ですが食料自給率の問題とか。輸入が停止したら日本の食卓は悲惨ですよ、というよくあるサンプルが出てこなかったのは意外でした。や、出さなくてもいいんですけど。
 ご飯と芋がメインで、肉やタマゴはほんのときたまで・・・みたいなのがよくありますが実はこれ、間違いですからね。ちょっと考えればわかると思うんですが、ワープアと経団連会長が同じ食生活で我慢していただけるとは思えない(笑)


 さてそれはともかく私が気になった範囲で補足しますが、まず農業人口の半分以上が65歳以上だという話。で、39歳以下は9%程度とか。
 しかし実際に農村に行くと、65歳くらいの人は「若いな~」といわれます(^^;70や80の爺さん婆さんもいっぱい現役だから。


 それと、実は統計とかを調べると農業者の年齢分布は意外と壮年の人も多かったりするんです。しかしこれがトリックで、実際にはどうかというと、80歳くらいの爺さんが田んぼをやっているから50歳くらいの息子が嫌々手伝っている・・・しかし爺さんが農業辞めたら息子も辞めるってところが最近本当に多い。農業者の減少・縮小は見た目以上のスピードです。


 後はなんかあったかなあ。農家の所得保障なんて、永続的に出来ないんだからやる意味無いだろって言う人がいましたね。けど一時しのぎくらいはできるんじゃないんですか?永遠にやるか一切やらないかなんて何で二者択一なんだよと・・・どうせ朝令暮改なんて得意技じゃないですか。
 だいたい財源なんて、特別会計をちょっとまともに見直せばすぐいくらでも出てきそうな気がしますが・・・


 以上、なんだか全体的に散漫とした感想ですが、専門家や政治家よりも大竹まことの方が一番いい事を言っていたような印象がありました。


koume