原油や麦などが高騰して、世界的に食料が品薄になっていると言うニュースは最近珍しくないので皆さんご存知かと思います。
 んでそれでも米は安いぞ!と私は言ってきたし他にも言う人は結構いるのですが、実は最近その米が高騰しているのは知っていますか?


 といっても今国内で米が高騰しているのは米の収穫量が足りなかったからではなくて、政府が買い入れた米を市場に流していないからです。なぜ流してないかというと、しばらく前に決めた対策で、米価低迷に歯止めをかけるためにわざと流していないのであって、要するにこれは本来してやったりの状況のはずなんですが、思ったよりも引き締め方が強かったんで卸や小売店が悲鳴を上げているみたいです。
 今、卸間や卸-小売間での流通価格は60キロあたり16000円前後になっていて、再生産価格にかなり近くなっています。新潟産米なんかはもっと高いです。


 でまあ農家の私としての感想は・・・なんですけど微妙です。普通、価格が上がれば嬉しいはずなんですが、結局上がってるのは卸間価格に過ぎません。要するに、そっちでいくら高騰してても生産者手取りは一向に変わりません。生産者と卸の取引の大部分は秋冬にもうとっくに終わっているからです。
 政府米の市場開放を求める声は結構強いので、どういう形になるかはまだ流動的だとしても供出自体は行われるでしょうね。ま、政府米をフィリピンに出すとか言う話もありますし、それはそれでいいです。ただ、卸業者が「米は14000円でなければならぬ」と思っていそうなところがなんか嫌だ。


 もっとも、他の食べ物が高騰している今、安い米の販売拡張を行うには絶好のタイミングだ!と言っている人は多いし、確かにその通りなのでしょう。


 そういやEUでは、食品の高騰を受けて、EU圏内でのいわゆる減反を全面撤廃してはどうかと各国に通達したそうですね。なんか海外は、やることがスパッとしていて気持ちがいい。うらやましいです。日本の農政はなんか粘っこいです。対策はするけどその代わりに・・・とか、補助金については、これこれこれこれ・・・みたいに絶対に複雑で曖昧模糊とした手ばかり打つ。
 ちなみに民主党が前の参院選で掲げていた、農家相手の直接支払い型補助金制度の法案は人知れずあっさり廃案になりました。


koume