日本農業新聞 2007-10-5 11:39:00

JAの農政改革案/徹底した「組織討議」を


 JAグループは、今後の水田農業の再構築や品目横断的経営安定対策などの農政改革について政策提案する組織討議案を決めた。4月から始まった農政改革は参院選挙結果に見られるように各地で反発が強い。徹底した組織討議を行い,現実に即した農政改革に改めていく必要がある。


 農政改革について政府は見直し作業を急ぐ一方、民主党も農業者戸別所得補償法案を臨時国会に提出する。また、11月末には来年度の米計画生産の目標数量が提示され、水田対策が決まる。このため、JAグループは「農政改革に関するJAグループの基本的考え方」をまとめ、各段階で討議し、来月上旬に正式に決定する。


 当面は下落が続いている米価対策が最大の課題だ。9月15日現在の水稲作況指数は99だが、過剰作付けなどから2006年産の持ち越し在庫を含めると08年10月末民間在庫は36万トンになる見通し。この「構造的な過剰」が米価引き下げの要因となっている。生産調整の実施者からは「需給が均衡しないのはおかしい」との反発があり、このまま推移すれば生産調整が困難になる恐れがある。このため生産調整のメリットが実感できる対策がなければならない。


 また品目横断経営安定対策の米の収入減少影響緩和対策(ナラシ)では国からの助成60キロ当たり実質1000円程度であり、それ以上下落しても、その分は補てんされない仕組みだ。しかも補てん基準となる標準的収入も連動して減少するため、所得確保は限界であり、稲作農家は大きな痛手を受け、水田農業が崩壊する恐れがある。


 このため、討議案では「生産コストを割り込むほど収入が減少しても再生産可能な水準まで補てんする」経営所得確保対策を要求している。つまり、再生産が可能な岩盤対策である。食料・農業・農村基本法の精神である「価格は市場で、所得は政策で」の実行を求めるものだ。昨年7月に経営所得安定対策等実施要綱が決定する際も「担い手の収入所得が大幅に下落する場合は、担い手の経営安定のための万全の措置を講じる」との自民党の申し合わせがあるが、今こそ具体化すべきだ。


 08年産米の計画生産は一層厳しくなる。消費減などから生産調整面積はさらに上乗せになろう。討議案では転作作物について麦、大豆、飼料作物の推進とともに「非主食米の生産・供給スキームの確立」を提案している。


 転作作物に限界がある中で「水田を水田として活用」するためには餌米、バイオエタノールの原料など非主食米の活用が必要になろう。この場合は主食用米との所得差補てん対策などが整備されなければならない。国際穀物価格は中長期的に高騰が予想されるだけに、本格的に取り組む段階にきている。組織討議を通して水田農業のあり方を追求してほしい。




 再生産可能な水準まで補てんする対策って、それ自体は耳には心地いいんですけどね、どうにも現実的に感じない。再生産可能な水準ってのをどのくらいと想定してるかが問題ですが・・・JAに組織討議を求める時点で日本の水田農業は終わったような気がする(笑


 だいたい、補てんすると言っても、財源はもちろん税金ですよね。形の上では、納税でコストを負担するか小売店で直接コスト負担するかの違いで、税金に頼る方が遠回りな分無駄なコストがかかりそうな気がする。


 昨日もちらっと書きましたが、安くして消費拡大するのは完全に間違いで、むしろ質の高い美味しい米を作って高く売るように方向転換すればいいんです。そしたらあまりたくさん作らなくても農家は潤うし、生産調整にも応じやすくなりますよ。安くして儲からなくするから、たくさん作らないとダメになって、生産調整なんかとんでもないとなるんです。儲からないのに生産量を減らせなんていわれたら、全く生活が成り立たなくなりますからね。農水省や全農の人は知らないみたいですけど、農家って生活しなくちゃいけなくて、日本では生活の為には生活費がかかるんですよ。


 まあ今は既に、生活どころか・・・ってな水準になってますけど。だから農家が減ってるのは当たり前な話。


koume