http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070323-00000012-yom-soci
私はこの代理出産、全然いい話だと思いません。なんだか美談みたいな扱いですが、最低だと思います。不受理の判断も当然です。
子供が作れない事情がある夫婦がかわいそうだ、との話があるかもしれませんが、それよりも弊害の方が大きいと思います。
代理出産が合法化(出生届が受理されると)し、なおかつ美談として広まってしまうと、例えば出産によってスタイルが崩れるなどとの理由で、ほとんどファッションとして利用されるんじゃないかと思います。そうなった場合の代理母の扱いは、誰がなんと言おうと、ほとんど金で買った奴隷同然です。
そういう危惧は、制度を悪用する人に対するもので、そういうのは規制すればいいだけかもしれませんが(どう規制すればいいかはわかりませんが)、もっと大きな弊害は、出産リスクそのものです。福島事件を見てもわかるとおり、妊婦には生命そのものに対するリスクが必ず付きまといます。いかなる最先端医療をもってしても、このリスクをゼロにはできません。代理出産とは、他人である代理母に命を賭けさせる仕組みなのですが、例えばもしも向井亜紀が依頼したアメリカ人女性が出産時に死亡していたらどうなるのでしょうか?
死亡までいかずとも、重大な事故が起こりかねない事態は案外多く、つい最近の調査でも、現在の日本では妊産婦の死亡は分娩10万件当たり4~7人程度ですが、実際の医療現場では、分娩時に母体が生命の危険に陥った妊産婦は実際の死亡者数の70倍以上(分娩250件に1人の割合)に上っているそうです。もちろんこれは、現場の医師たちの懸命の努力で、死亡者数を70分の1に押さえ込めていると言う理解が正しい。
今後、産科医の減少(と言うか崩壊)は避けられないとの見方が医療界の常識ですので、70倍と言う数字は小さくなってくるのではないかと思います。そういう状況で、「出産は安全に行えて当然」との考えを前提に置いた代理出産は、勘違いの極地としか思えません。
koume