健康食品の宣伝なんかはラジオ、テレビ、週刊誌などでほとんど見ない日は無いと思えますがどうみても怪しいと言うか完全に黒としか思えない商品が山盛りで、一応食品業界の端くれにいる私としては真面目な商売が馬鹿馬鹿しく感じることも良くあります。
なんとなくつい最近も同じようなことを書いた覚えがあるのですが、今朝の新聞の折り込み広告を見てまた脱力してしまいました。日本クロレラ療法研究会。要するにアガリクス屋です。
アガリクスについて書かれた本が摘発されたり、癌を治すどころか実は癌を促進すると言う研究結果も出たというのに未だにヒメマツタケ(=アガリクスの別称)なんかを販売している業者は(ごく一部を除いて)破廉恥極まりない悪徳詐欺業者と言ってもよかろうと思う。何故ごく一部を除くのかというと、全く単なる食品としてヒメマツタケを販売している業者があるかもしれないからです。
広告にはいかにも「ヒメマツタケを食べると、癌が治る」という表記でいっぱいで、体験談も多数載っているという典型的な詐欺広告で、これだけでもどこからどう見ても薬事法違反ですが、端書には「ヒメマツタケとCGFは薬効のある食品であり、医薬品ではありません」などと書いてあります。この文章を書いている人間は矛盾に気づかないのでしょうか?医薬品以外のもので薬効を謳うことは薬事法違反なのだから、医薬品ではないものに薬効などあるはずがないのです。わからないで書いているなら事業者失格ですし、わかって書いているならとても悪質です。
ただ単に薬事法違反、医師法違反とよく言っていますが、健食の事例で重大なのは、こんなものをのさばらせておく事で患者が本当に必要な治療を受けない可能性があることです。
癌患者が癌に効果などあるはずのないヒメマツタケを食べて治療した「気になって」、病院で治療を受けなかったと言う時このクロレラ療法研究会はどう責任を取るつもりなのでしょうか?「あんたの言うとおりヒメマツタケを食べていたのに、ウチの親父は癌で死んでしまった」と言われた時この業者はしゃあしゃあと「効果には個人差がある」などと言ってのけるつもりでしょうか。通常の医薬品や医師などはそんな重い責任を持っているために、厳しい試験などがあり、その上での薬事法・医師法なわけです。
このような準殺人業者がいっぱいいるために、特別用途食品やらなにやらの規制が年を追うごとに厳しくなっていますが、詐欺師たちなんかは最初からこんな規制を無視しているために何の効果もありません。振り込め詐欺はけっこうしょっちゅう摘発されるのに、何故こういう健食業者は摘発されないのでしょうか?
koume