今、民主党は菅直人と小沢一郎の代表戦が話題ですが心底どうでもいい。話し合いのシャンシャンで決まるよりは選挙の方が、と言う意見が党内にあったそうですが、それより代表なんか一刻でも早く決めてしまって、失った時間を少しでも取り戻すことを考えたらどうかと思う。
 永田議員は本当にみっともなかったし、彼がやったことはものすごく大きい。国会の会期の後ろ半分を無駄にし、それと連動していくつかの問題をうやむやにしてしまった。今は、その問題たちをうやむやのまま葬らずに少しでも早く蘇生させることが大事だと思うのに、やってることが勝手な勢力争いではどうしようもない脱力感に襲われる。メール問題の対応含めて今回のドタバタ劇ははっきり言って昔の社会党以下だし、こんなのが野党第一党では投票権を持つ国民の1人として情けなくなる。


 昨日、新聞の経済欄を読んで、自分でびっくりしました。SBIホールディングスがイーホームズの株式を49%取得、と言う記事が出ていたのですが、「イーホームズって、何の会社だっけ?」と思ってしまったのです。
 つまり、例の耐震偽造問題とかが世間的にほぼ忘れられようとしていると言うことです。伊藤公介代議士の証人喚問だってうやむやになったし、ヒューザー小嶋がテレビに出なくなって久しい。一番の黒幕と言われた、総合研究所の・・・って名前なんだっけ?という感じです。
 もちろんうやむやになった問題はこれだけではないのですが、ライブドア系は今でも少しマスコミへの露出があるのに比べてこちらは全く見ない。


 民主党は、普通にやっていれば自民党を攻撃するネタなどいくらでも持っていたはずです。現に、4点セットとか。それに、突然メールを割り込ませて、自民党としては降りかかってきた問題を何一つ解決することなく全てうやむやの逆転。まるで、野球やってて4回までで0-10で負けていたのに急に大雨が降ってきて順延、って感じの幕切れです。主役と言うべき問題があったのに、いきなり脇役を引っ張り出して主客転倒、そして今また、話題を党首選にするという主客転倒。焦点がぼけているのか。


 脇役がやたら持ち上げられてると言えば、イナ・バウアーのことを考えます。今年の流行語大賞はすでに間違いないといわれるあれですが、この技って本質的に引き立て役ですよね。
 荒川選手が金メダルを取ったトリノでのフリー演技でも、あのイナ・バウアーで注目を集めておいて、その後にコンビネーションジャンプの大技を決めたと言うそのプログラム構成が重要だったのであって、イナ・バウアー自体がそんなたいした技だったのではない。後のジャンプを引き立てたと言う点にこの技の重要性があったのです。
 それが、帰国後のアイスショーでイナ・バウアーを3回も披露したとか言う話を聞くと、多分それはショーのスタッフ側が荒川選手にお願いしたんでしょうが、嫌じゃなかったのかなあと思う。まあ本人のそんな話を聞いたわけじゃないんですけど、イナ・バウアーだけ単独で見ても別にそう面白くもないと思うんですが。


 民主党を見てると、いつまでたってもイナ・バウアーばかり、あるいは刺身は一向に出てこないのにツマだけは大量に出てくるというような感じを受けます。おかげで、自民党は好き放題。毎日毎日、各方面から「税金の無駄遣い問題」の報道があるのに、そんな中で小泉首相が増税を口に出来るのはほとんど民主党のせいではないのか。神奈川県の職員が、税金を使ってお見合いパーティー開催してたとか言うニュースはほとんど笑ったぞ。


 ところで代表そのものに関しては、菅よりはまだ小沢の方がマシと思えるけど、お互いが協力して事に当たった方がもっといいに決まっている。というか、いまだにあんな年寄りが出てきてしまうところが末期的だ。菅直人なんか、国民年金問題ですでに終わった政治家と言う感じが強い。小沢は結局、誰が代表になってもその後ろであれこれできる、今の自民党の森のような存在なのにそれでも自分が前に出なくてはいけないというもの悲しさ。


 こういう政治の動きが、どこか遠い世界で行われていると言うならそれはそれで別にかまわないんですが、自分が生きている国で行われているって・・・なんか、税金も年金も本当に払いたくなくなってくるなぁ。 


koume