私は、法律を周知するにあたって、官報等を出すのみでOKという現在の「慣例」には反対です。例えば刑法など、その法律を知らない場合でも公序良俗を守った生活をしていれば違反の恐れがないような法律の場合は、周知徹底する必要はそれほどないと思いますが、「その法律を知らなかった場合は、良識ある行動を取っていたとしても確実に違反してしまう」というような場合は、関係省庁のホームページや官報等で告知してても全然不十分だと思います。
今回、電気用品安全法の改正というのをたまたま知って、非常に驚きましたので紹介します。詳しくはこちら。
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/keikasochi/keikasochi_q&a.htm
そして、私がこの法律について知るきっかけになったのはこちら。
http://blogs.dion.ne.jp/tanimidori/ 谷みどりの消費者情報
ちなみに、谷みどり氏のブログは、早々に閉鎖になる恐れがあります。見る方はすぐに見に行きましょう。なぜ閉鎖になる恐れがあるかというと、電気用品安全法についての質問やコメントが大量に寄せられており、それに対して谷氏が全く返事を公開していないので、「めんどくさくなったり」という理由で公開をストップしそうな感じだからです。少なくとも、コメント欄は削除するかもしれません。
ところでこのブログは、経済産業省の財布で作り、業務時間中に更新しているにもかかわらず、谷氏の「個人的な」ブログだそうです。業務時間中に作っているならそれは普通は仕事ですし、でなければ給料泥棒です。
この法律、谷氏の記事を読んでも、何が問題かはよく分かりません。注目はコメント欄http://blogs.dion.ne.jp/tanimidori/archives/2846299.html#comments
です。恐るべき法律だというのがよく分かります。
どうやら今後、家電製品を売る際には、新しい「PSEマーク」というものが必要らしいのですが、つまりPSEマークがない商品を売ることは今後できなくなるらしいのですが、それの対象は中古品にまで及ぶそうなのです。
つまり、中古品市場(たとえば「HARD OFF」のような店など)は壊滅です。パソコンなど情報機器は何故か対象外らしいのですが、PSEマークのついていない中古家電は今後取引が全くできなくなるそうです。「リユース」という言葉がなくなります。
ちなみに、業務用品まで規制対象らしいので、農業機械に関しても据え置きでコンセントが付いてる製品は中古を扱えなくなります。・・・それはえらいことですよ。
米屋さん、精米設備や色彩選別機なども対象のはずです。中古は買えなくなります。新品買えますか?うちは無理です。
町工場などの皆さん、工場の機械もダメです。ちなみに、それを担保にしてお金を借りてる場合は、担保としての資産価値が突然ゼロになるため、銀行などから追加を取られる可能性もあります。節税もできるかもしれませんが。
この法律自体は、5年前に公表され、要するに5年間の猶予期間があった、という言い訳みたいな部分も記事からは見えますが、問題は、「中古品も対象として含む」という部分は何故か今年の1月に突然追加され、そのことに関する周知も何もなかった(官報には載ったらしい。が、誰も〔ほかの省庁の人間も〕見てない)らしく、これに関して猛反発が起きています。もちろん私も大反対です。
記事には、非常に的確で、切実なコメントがたくさん投稿されています。 中古家電製品の価値を突然ゼロにしているがそれは個人の財産権の侵害ではないか、中古市場に流れなくなるならばそれらは全て廃棄されることが予想されるが今でも十分問題になっている不法投棄が爆発的に増えることになるのではないか、中古であるからこそ価値があるとも言えるヴィンテージもののギターやアンプなどが廃棄されることになるが文化の破壊ではないか、中古で何とか持っているといえる業界や個人もいるというのにそういうものを無視するのは正しいのか、「もったいない」という言葉が高く評価された矢先にこんなことしていいのか、PSEマークシールは認定1件につき25000円の料金がかかるらしいがこの認定団体はまた天下り先として汚職の温床になるのではないか、現在はこんなシールが必要なほどには不良品など発生していないがこんな規制がそもそも必要なのか・・・枚挙に暇がありません。これ関連のコメントは、現在すでに1000件以上が寄せられています。
それらに関して、一切のコメントは発表されていません。開設してわずかな期間ですでに、谷氏のブログはその存在意義に重大なけちがついているといっても言い過ぎではないでしょう。
中古家電を扱っている「HARD OFF」のウェブページ を見るとすでに、電気製品の買取を中止したとの発表が出ていました。中古品業界は今大変なことになっているそうです。
こんな法律、知らない人が大半でしょう。私も今朝まで知りませんでした。経済産業省の今後の対応に注目しています。
koume
追記:音楽家の坂本龍一氏が、この電気用品安全法に関して署名を集めています。もちろん、反対の署名です。
場所によってはこの問題は、音楽関係、中古品市場にのみ限定された問題のように扱われていますが、実は農業や製造業、各種研究機関などなど実に様々な分野に広範にわたるとんでもない問題です。ぜひ署名してください。