日本海新聞 「変わる農 担い手の未来」

http://www.nnn.co.jp/tokusyu/kawarunou/051204.html


 集落営農と農業の法人化は、本来は全然別のことであるが、同時に行うことは確かにできるし、実際に役所やJA側はこれらをセットで考える。JAなどにとって両者ともメリットがある方法だからだ。決して、農家自身にメリットがあるわけではない。


 農業法人のメリットは何かというと、経営規模が大きい農家に限られる。というのは、従業員の問題で、多数の従業員を抱えるような組織を作る場合は法人化が必須だと思う。従業員の生活に責任を持つならば、各種保険や年金などは大きいし、人間を集める際にも公的機関を使えるので便利だ。


 ただ、それ以外にメリットはない。特に金銭的にはかなり厳しい。そりゃ、補助は受けられる。というか今後、法人でなければ集落営農組合、特定農家以外には補助金を受けられなくなる。これは、メリットと言えるか?と思うと微妙に感じる。というのは、そういう方向に無理やり持っていこうとしたい意図が卑怯に感じるからである。
 しかし、法人化することで、税金は半端じゃなく高くなる。説明する側は、そんなことないと言うが、誤魔化しに過ぎない。役所から薦められて無理やり法人化した、知り合いのある農家は「騙された。本当に、やめておけばよかった」と言っている。各種メリットも、デメリットの前に吹き飛ぶ。
 各種機械には全て税金がかかる。農業機械は高額なのでその額も大きい。法人税も当然かかる。各種保険や年金の掛け金も個人経営のときとは比べ物にならない。赤字収支でももちろん払わなくてはならない。所得税が削れても、全然意味がないほどの負担増である。そういうことは黙ったままで法人化を薦める役人ばかりで、こういう新聞記事にしても、法人化がまるで「これしかない」という感じの救世主扱いである。従業員をたくさん使う大規模経営農家以外は法人化について熟考すべきである。


 こういう記事や、役所の勧誘などに遭って、何が一番頭にくるかというと、彼らの潜在的に農家をバカにしている思考である。
 農家は素朴で、何も考えず太陽の下で土いじりに励み、汗をかいて近隣と友好を暖める。勉強はしない。法律なんかまったく門外漢。無欲でお人よし。新聞記者や役人は、このような農家像を持って、われわれに対峙しているように思える。もちろん、そんな農家はいない。
 新聞記事には、JA主催の説明会での光景が載っているが、兼業農家はともかく、いまどき専業農家でJA主導の経営ではやっていけない(少なくとも水稲をやっている農家は)。いまどき、勉強してない農家などいない。いるとすれば、早晩つぶれる農家である。
 
 新聞記事の場合は、いかなることが書かれても「勝手にやってろ」と思えるけど、国の場合はそうはいかないからなー。なかなかしちめんどくさいことになることもよくあります。


 ・・・と、最近つらつら考えてることを刺激されるような記事だったので、わけ分からん内容になりました(^^;記事そのものの内容には全然関係ないです。


koume