甘口ワインは、口当たりがよく飲みやすく、ある物はアルコール度数がやや低く、秀逸な生産者の銘柄でも比較的安価で買うことができるので、ワイン初心者にはとてもお薦めです。飲み会で、ワイン初心者が多く集まる場合はよくドイツの甘口ワインを用意するのですが、女の子でも、これが飲めないという声はほとんどなく、けっこう喜ばれます。
甘口ワインと言えば赤ワインにもわずかにありますが数は少なく、もっぱら白ワインの領域です。最も手頃で、お薦めしたいのがドイツの甘口ワインです。
ドイツの甘口ワインの特徴は、「やや甘口」の存在です。
甘口ワインにはいろいろありますが、フランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイなど他所の地域の甘口ワインを探すとたいていは極甘口の貴腐ワインとなりますが、これはメチャクチャ甘くて食後のデザートワインには最適ですが食事中には不向きですし、何しろ値段が結構張ります。ドイツの甘口ワインも最高級の物はトロッケン・ベーレン・アウスレーゼと言う貴腐ワインで、これは世界で最も価格の高いクラスのワインの一つですが、しかし低ランクの物はやや甘口で酸味とのバランスがよくフレッシュで美味しく飲むことができ、しかも価格も抑え目です。
これ以外にやや甘口を求めると、発泡性のワイン(シャンパンなど)にやや甘口はありますが、店頭ではそんなに重視されていないワインなのであんまり置いてないし(あることはある)、発泡性ワインはもともとアルコール度数以上に酔いが回りやすい物なのに、しかも度数自体が普通のワインと変わらないほど高く、更に、けっこう高価です。
さてドイツワイン、安くて有名な物で例えば黒猫のワイン「ツェラー・シュヴァルツカッツ」や「マドンナ」、「リープフラウミルヒ」などがありますが、好きな人には悪いけど、美味しくないです(^^;;
ドイツでも秀逸な生産者のワインは素晴らしく美味しくて、甘みと酸味のバランスがよくて後口もさっぱりとし、カッツなどによくある変な雑味がありません。ドイツワインは、一度いい物を飲むと、安い物では満足できなくなります。
んで、そういうことを言われて思うのが、「秀逸な生産者のドイツワインは、高いのでは?」と言う疑問。この疑問は当然の事ですが、しかし実は、意外なほど安く買えるのです。まぁ「カッツ」などの800円とか言う額では無理ですけど(^^;しかし1500円くらいから充分買えます。
これはドイツワインに独特ですが、ワインの品質にランク付けがあり、同じ生産者・同じ畑・銘柄でも違うワインと言う物が何種類か存在するのです。ランク付けはそのワインの(正確には、ワインを作る際のぶどうの)糖度によって決められ、ぶっちゃけると甘ければ甘いほど高級になり、値段も高くなります。
そのランクは低い方からQbA→カビネット(Kabinett・良質)→シュペトレーゼ(Spatlese・遅摘)→アウスレーゼ(Auslese・房選り)となります(註1)。
ただしかしこの格付けでは、上位の方が甘いと言う事は意味しますが、甘いからといって必ずしも美味しいと言う事は意味しません。実際、アウスレーゼ以上になると甘すぎて食事には合わせづらいという人もいますし、経験的には食事とともに飲むならカビネットあたりが最もバランスがよく、しかも甘さの面でしっかりドイツワインの魅力は感じることができ、しかもしかも安価です。
あと、甘口ドイツワインのアルコール度数は普通のほかのワインに比べてやや低く、ランクにもよりますが大体8.5%です(ちなみにランクが高くなるほどアルコール度数は低くなる)。普通のワインが14%くらいなので、かなり低い事になり、飲みやすさも手伝って何杯でも結構すいすい飲めます。まぁビールやチューハイなどよりは高いので、あまり飲みすぎると酔っ払いますが・・・女の子は注意しましょう(^^;;
ここで、ドイツのよい生産者を幾つか紹介します。ぜひ飲んでみてください。世界的には辛口ワインの方が人気があり、甘口ワインは不当に安価になっていますが、生産者には申し訳なく思いつつも消費者にとってはありがたいことになっています(^^
エゴン・ミュラー
http://www.rakuten.co.jp/wine-takamura/411860/427632/
http://www.rakuten.co.jp/veritas/511985/561563/
ドイツでも最高の評価を得る超一流の生産者です。が、最も安いクラスのワインならば1500~2000円程度で買え、非常にお買い得になっています。
リンク先でも、売れまくっていて数は残り少なく、残っている物は高価なものばかりですが、ぜひぐぐって探してみてください。価格以上の価値のあるワインです。
ヨハン・ヨゼフ・プリュム
http://www.rakuten.co.jp/wine-takamura/411860/415381/
http://www.rakuten.co.jp/veritas/511985/561564/
プリュムも、ドイツを代表する最高の生産者の一つです。世界的に甘口ワインには人気が無く、売れ行きもいまいちなのですが、プリュムを含む超一流の生産者の物だけは毎年需要が供給を上回っていて、素晴らしい体験を約束してくれる貴重なワインになっています。
はっきりいって、アウスレーゼやシュペトレーゼが5000円以下なら激安、と思えるワインです。もちろん、もっと安い物もあります。
ロバート・ヴァイル
http://www.rakuten.co.jp/veritas/511985/511987/
エゴン・ミュラーとプリュムは、ドイツのモーゼル・ザール・ルーヴァーと言う地域の生産者ですが、ヴァイルはラインガウと言う地域の生産者です。イメージですが、モーゼルの方は上品で洗練、ラインガウのほうは力強い、と言う感じかな・・・
ヴァイルももちろん、最高の生産者です。世界で最も人気のあるドイツワイン生産者かもしれません。もちろん高価なものから、安価な物まで揃っています
安価は安価なりに美味しく、高価なものも素晴らしい、ドイツワインはさまざまな要求に柔軟に応える素晴らしいワインです。ドイツの甘口でワインに目覚めたという人は少なくありません。
「美味しんぼ」のように、シャトー・ディケムでワインに目覚めた、なんてことはほとんどありえないと思うけどな・・・
註1:ドイツワインの格付けには、ここに紹介した4つ以外にも、下にも上にもまだまだあります。しかしこれより低ランクの物は日本の市場ではそれほど多く見られず、アウスレーゼを超える高ランクの物は売っている事は売っていてもいきなりものすごく高価で、しかも全て甘すぎるほど甘い極甘口ワインなので、QbA~アウスレーゼだけをとりあえず知っておけばいい、と言う意味で、4つ以外を除外しました。
koume