koumeです。今日はワインの保管について書きます。
ワインには、専用のワイン・セラーと言う冷蔵庫や、カーヴと呼ばれるワイン専用貯蔵室などがあり、また古いワインはヴィンテージものとして高値が付くと言う事もあり、保管に関してうるさい事が言われがちです。
ところでまず前提の確認ですが、実は、保管するに足るワインなど、そうそうありません。
ほとんどのワインは、買って来たらできるだけ早く飲まれるべきであり、数日間保管するだけなら冷蔵庫でもいいし、冷蔵庫がいっぱいならば部屋の隅っこに放っておいても問題はありません。(飲む前に、少し冷やす必要はあるでしょうけど)
「ほとんどのワイン」以外の、保管に対して気を使わなくてはいけないワインとは、大雑把に言って小売価格が5000円を越えるような高級ワインです。保管の期間は1年以上とかの長期を指し、すぐには飲まなくとも割と短期間の間に飲むような場合なら保管のことなんかほとんど気にかけなくてもいいと思います。
(もちろん、ぞんざいに扱ってもいいというわけではなく、商品には相応の敬意は払うべきだとは思います。例えば、夏の暑い盛りに、日差しがカンカン照りの屋外に放置なんて言語道断です)
ワインを長期保管する理由はなんでしょうか。
それは、一部のワインは、ボトルの中で熟成が進むからです。若い時は渋みが強くても、年月を経ることによって角が取れてまろやかさが増したり、味わいの複雑さが増したりするのです。
すでに熟成してしまったワインはとても高いので、若いうちに、まだ安値のついているワインを買っておき、それをうまく熟成させて20年後に飲む・・・などというのは、かなり贅沢な楽しみですね。
そしてこの熟成の仕方が、ワインを保管する条件で、大いに違ってくる「らしい」のです。
「らしい」と書いたのはなぜかというと、この分野は未だに研究が途上で、大まかな指針は出ていても、それでも研究者によって見解が結構異なっているからです。
一般には、熟成はゆっくり行われるほど、良いと言われています。温度が高いと熟成が早く進むため、ワイン・セラーなどの保管温度は大体10℃くらいになっています。ちなみにこれより温度が低くても品質的には問題はありませんが(凍るとダメだけど)、熟成がなかなか進まなくなり、いつまで経っても飲み頃が来ないなんて事になるとしょうもないので、まぁ10℃くらいならOKということになっています。
また、ワインの保管に光は大敵です。たいてい、暗いところで保管されています。
さらに湿度も重要です。湿度は、かなり高い(90%とかの)方がいいようです。
あと、ワインを保管する際には、立てて置いてはいけません。寝かせるか、せめて斜めにしておかないとダメです。
・・・ただ、熟成に関しては、こうだ!と確定的なことはなかなか言えず、難しい分野です。上に書いた事の中でも、例えば昔は、ワインを船で輸送する際にわざと赤道直下の暑い場所を通って熟成を早めさせて深みを増した(シャトー・コス・デストゥルネル)事例があったり、ワインの保管に温度や湿度なんか関係ないと主張する研究者がいたり、またそもそもぶどうの品種によって熟成の期間が変わったり、ぶどうそのものの出来のよさによってまた更に熟成期間が変わったり・・・などと、ややこしい事この上ないです(^^;
この事は書き始めるとものすごい大量の文章になってしまうので、興味があればどうかご自分で・・・という所なのですが、少なくとも言えることは、1500円程度のワインをサイドボードの中で5年や10年持っておいてもまずくなる一方で、価値なんか上がらない、と言うことは知っておいていいです。
ちなみに古いワインに関してちょっと横道ですが、ワインファンにとって一度は憧れる飲み方が「バースデイ・ヴィンテージ」つまり自分が生まれた年のワインです。実は私が生まれたのはワインが相当不作の年で、結構良い銘柄を開けたのにそれでも味はまずかったのですが、思い入れとかそういう後押しもあって、感動しましたよ(^^)v探すのも買うのも結構大変ですが、一度は試したいですね。