声優といえば、言わずと知れた、声で演技する俳優ですよね。
顔の表情や仕草などのない、純粋に声のみによる演技は、ものすごく高度なテクニックを必要とするので、声優って本当に演技がお上手です
洋画の吹き替え、アニメのアテレコ、ナレーションなどいろいろありますが、わたしは長くアニメファンをやってますので、やっぱりアニメに多く出演されている声優になじみが深いです
もともと絵であるアニメーションのキャラに、最後に命を与えるのは、声優の演技力でしょう。
昭和の時代から、さまざまな声優の演技を『聴いて』きました。
でも、こんなに長くアニメファンをやっている割に、一定の声優のファンになったことはないんです
俳優の場合は、顔が好きとか演技がいいとか、まるごと本人のファンっていうのが普通だと思うんですけど、声優はちょっと違うかも。
もちろん、本人の声や演技、また容姿が好きでファンになる、というのはあるでしょう。
また、最近は歌って踊れる声優も大勢いらっしゃるから、俳優やアイドルとの違いが昔ほどなくなっていて、本人がまるごと大好きなファンも多そうです
けれどわたしの場合は、例えば声優Aさんは、Bの役はとても好きだけどCの役は別に……みたいな感じ。
つまり、その人の声や演技が、役によってわたしの好みに合ったり合わなかったりするわけなので、声優個人のファンというのとは違いますね。
もちろん、声自体の好みはあるんですが、役によっては特に魅力を感じない場合もあるんです、メンドクサイかな
けれど、そういった好みをさておいてしまえるほど、演技が素晴らしいと思う声優が多いのも確かです、ファンというのとは違いますけどね。
それはそうと、このところ、大御所の女性声優が立て続けに亡くなられました
増山江威子さん、小原乃梨子さん、山本圭子さん……どの方も、わたしのアニメシーンに欠かせないベテランばかりです。
特に小原さんは、『アルプスの少女ハイジ』のペーターとか、『未来少年コナン』のコナンなど印象深い少年の役ももちろんですけど、何と言っても『タイムボカン』シリーズの悪役リーダー（ドロンジョ様とか）が最高です
このシリーズに出てくる悪役３人組は、みんな個性的でちょっととぼけたキャラクター、とーっても楽しかったですよね
主人公より人気が高くなるのも当然という感じ。
それもこれも、３人の声優のハイレベルな演技力が大きかったと思うのです。
小原さんの「やっ……ておしまい！」という、一瞬溜める言い方が大好きだったなぁ
わたし、訃報を病院の待合室のTVで観たもので、余計にグっときてしまって……。
もうあの演技を聴けないのかと思うと、本当に寂しい。
たくさんの感謝とともに、心よりご冥福をお祈りします