【イラクのヴァイオリニスト】
イラクのヴァイオリニスト
ダルシャド・サイードさん
パガニーニの24の奇想曲
『♪24のカプリース 第1番』
(大画面でご覧ください)
ダルシャド・サイードさんによる
パガニーニの『24のカプリース 第1番』
のヴァイオリン演奏は、
まさに「魔法のよう」
と形容するにふさわしい、
圧倒的な技巧と美しさに満ちています。
その華麗な演奏は聴く人の心を惹きつけ、
深い感動を与えてくれます。
この演奏、
ダルシャド・サイードさんが、
これほど多くの人々を魅了する背景には、
いくつもの素晴らしい魅力があるからなのです。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【ダルシャド・サイードさん (68歳)】
イラクのドゥホーク出身の
クルド人ヴァイオリニストで、
高名な作曲家です。
バグダッドの音楽院を卒業後、
イギリスの王立音楽アカデミー (ロンドン)
で本格的に西洋クラシックを学びました。
現在はオーストリアを拠点に活動し、
「クルドの伝統音楽と
西洋クラシック音楽を融合させる架け橋」
として世界的に高く評価されています。
クラシックの厳格な基礎を持ちながらも、
中東・クルド音楽のエキゾチックで
エモーショナルなソウル (魂) が、
演奏の端々に宿っているため、
他の西洋の演奏家とは一味違う、
聴く者の心を強く揺さぶる
「魔法のような響き」が生まれています。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【24の奇想曲】
魔法の技術を操る圧倒的な表現力
イタリアの作曲家である
ニコロ・パガニーニが作曲した
ヴァイオリン独奏曲です。
イタリアの作曲家、ヴァイオリニスト。
(1782年 - 1840年)
『24のカプリース』
ヴァイオリン演奏家からは
難曲として挙げられております。
特に「第1番」は、
細かな音を飛び跳ねるように連続して弾く
アルペジオ (和音の連続) が特徴で、
弓のコントロールや
音程を正確に保つだけでも至難の業です。
ダルシャド・サイードさんは、
この難曲をまるで身体の一部
であるかのように軽やかに、
そして情感豊かに弾きこなしています。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【弓がまるで生き物】
パガニーニの
『24のカプリース 第1番』において、
最も特徴的かつ難関とされる弓の扱い方は、
「リコシェ」と呼ばれる特殊な跳ね戻り奏法です。
リコシェとは、
フランス語で「石の跳ね返り」を意味します。
小石が水面を跳ねて、
「水きり遊び」をしているイメージです。
実際には弓を一本の弦から、
隣の弦へと滑らせるように移動させながら、
弓自体の弾力を使って連続して
バウンドさせています。
弓がまるで生き物のように、
弦の上を軽快にジャンプしているのが
確認できるはずです。
この究極の脱力とコントロールこそが、
あの「魔法のような音色」
を生み出すプロの技術と言えます。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【ツィゴイネルワイゼン】
ドイツ語で
「ジプシーの旋律 (歌)」という意味です。
セルビアのベオグラードにある
サヴァ・センターで行われた
コンサートの映像です。
『♪ツィゴイネルワイゼン』
(Zigeunerweisen / ジプシーの旋律)
「深い静寂 (静)」から
「力強い生命力 (動)」への大転換。
「序章 (陰)」と「終章 (陽)」
とのギャップを美しく描いた作品です。
(大画面でご覧ください)
演奏されている楽曲は、
スペインの作曲家
パブロ・デ・サラサーテ
(1844年 - 1908年)
が手がけた ヴァイオリンの超名曲
『ツィゴイネルワイゼン』
(Zigeunerweisen / ジプシーの旋律)
非常に華やかで哀愁のある名曲です。
前半の、
深く胸を締め付けられるような
哀愁のメロディは、涙を誘うほどの
切なさを持っています。
後半は、
激しく情熱的な技巧の対比が特徴です。
曲は大きく分けて、「静」と「動」の
2つのパートで構成されており、
その対比が聴く者の心を揺さぶります。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【哀愁の正体】
『ツィゴイネルワイゼン』が放つ『哀愁』
この曲の前半は、
魂の叫びのような、
冒頭から強烈な哀愁が深く漂います。
「絶望」「郷愁」「祈り」といった、
深~い哀愁が これでもか~
と表現されます。
一転して後半は、
狂氣的な お祭り騒ぎとなります!
どん底の暗闇から一転、
後半は文字通り「弓が弾ける」ような、
超高速のアップテンポへと突入します。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【ダルシャドさんの演奏が特別な理由】
『ツィゴイネルワイゼン = イラクの復興』
西洋のクラシック演奏家が
この曲を弾く場合、
楽譜に忠実に「洗練された美しさ」
が際立つことが多いですが、
ダルシャドさんの演奏には、
「本物の民俗音楽の血」
が通っているように感じられます。
彼は、
イラクのクルド人自治区出身の音楽家です。
クルドの伝統音楽にも
『ツィゴイネルワイゼン』
に通じる独特の悲哀の旋律や
歌い回しが存在するため、
彼がこの楽曲を弾くと、
楽譜を超えた
「旅をする人々のリアルな哀愁と魂」
が音色からダイレクトに伝わってきます。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【イラクは生まれ変わります】
前半の、
ため息をつくように紡がれる重い旋律は、
まるで ヴァイオリンが、
人の言葉で泣いているかのような
豊かなビブラートで、聴衆を完全に
魅了しています。
故郷を追われた人々の涙や、
失われた美しい文化への郷愁、
そして
「いつか平和が訪れてほしい」
という切実な祈り (魂の叫び)
そのもののように感じます。
一転して、
後半の地を這うような暗闇から
一氣に突き抜ける超高速のアップテンポは、
抑圧や悲しみを跳ね除け、
自らの手で未来を切り拓こうとする
「復興」への爆発的な生命力へと繋がります。
ダルシャドさんの音楽性の幅広さに
改めて圧倒されます。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【ダルシャド サイード パーク】
2016年、ドゥホーク県
クルド音楽への貢献に対する
長年の貢献が認められ、
カジ・モハメッド通りにある公園に
ヴァイオリニスト兼作曲家の
「ダルシャド・サイード」にちなんで
正式に名前を付ける式典が開催されました。
除幕式が行われた ヴァイオリン記念碑
「ダルシャド サイードのヴァイオリン」
は、同じ公園に建てられ公式に行われました。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【文明の揺りかご】
イラクは、人類の歴史において、
最初期に高度な都市や国家、
文字、法律などが生まれた
「文明の発祥の地」を象徴しております。
赤ちゃんが最初に育つ場所である
「揺りかご」に例えて、
人類の高度な社会文化が
イラクの場所から始まって育まれていった、
という意味が込められています。
《メソポタミア文明》 〔現在のイラク〕
イラク、シリア東部、
イラン南西部にあたります。
長年の戦争によって、
多くの貴重な遺跡や博物館が
被害を受けましたが、イラクの人々にとって、
この「文明の揺りかご」としての歴史は
今でも大きな誇りとなっています。
だからこそ、
その土地に再び平和と豊かな文化が戻ることが
世界中で願われています。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
【人間の持つ強さ・人の心を繋ぐ力】
"どん底の暗闇から一転"
イラン・イラク戦争や湾岸戦争、
そして、その後に続いた激動の歴史の中で、
イラクの人々は
言葉では言い尽くせないほどの
苦難を経験してきました。
そのような
過酷な環境や深い悲しみの中からも、
素晴らしい音楽家が生まれ、
人々の心を癒やし、祈りを込めて
美しい音色を奏で続けてきました。
音楽や芸術が持つ
「国境や宗派を越えて人の心を繋ぐ力」が、
これからのイラクの未来を優しく照らし、
人々が真に安心して、
笑顔で暮らせる平和な日々が訪れることを、
心からお祈りしております。
(_ _ )
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
本日も
ご来訪いただきまして
ありがとうございます^^
すべての人々が、
恐怖や脅威から解放され、
平和で安定した暮らしを
取り戻せますように。
人々が分断を乗り越え、
お互いを尊び合い、
安心と希望に満ちた日々を
歩むことができますように。
世界に平和が広がり、
すべての人の心に
安らぎが与えられますよう、
心よりお祈り申し上げます。
感謝の毎日です 今日も幸せです
奇跡の連続です 大好きです
(=^_^@=)






