東京都、渋谷。
若者の多くは必ずと言って良いほどこの地に足を踏み入れたはず。
流行の最先端が飛び交うこの街で己の最大の武器である体を休ませているのがVimclipのパフォーマー、REOである。
R「休日は必ずこのお気に入りのパーカー着てるんですよ!」
彼の休日は椅子に足を乗っける事から始まる。
R「休みの日はこれやんないとなんかね…力でないんすよね!」
その言葉とは裏腹に彼の前髪はうねりをあげていた。
近くの金髪の青年に話しかけた。
金髪「やっべっ!アゴとれそう!ヒャッハー!」
スタッフは静かにその場を後にした。
翌朝。
男の朝は早い。
スタッフが起こそうか迷っていると。
R「あっすいません、つい昨日夜更かししちゃって~」
我々を気遣ってか目を覚ましてくれたようだ。
R「昨日はずっと金髪と一緒で気付いたら寝ちゃってましたね(笑)」
ステージの上ではストイックな面を覗かせるがプライベートでは全然ですねと笑みを浮かべる。
そんな彼の仕事風景を見せてもらった。
今日はMVの撮影だという。
R「MVじゃないとこんなかっこいい衣装着れないですからね!」
と、まるで子犬とたわむれる少年のような笑顔を見せる22歳。
少年とは呼びがたい年齢である。
しかしこの金髪の青年との遭遇率はいったい何なんだろうか。
スタッフは少しの不安と尿意を抱えてその場を後にした。
3日目の朝。
少しスタッフが写りこんでいるがそこは見逃してほしい。
近々のライブに向けてのリハーサル、自然と熱が入る。
しかしその足はやはり乗っかっている。
休日限定ではないのか?
R「休日だろうと、そうでなかろうと乗っけられる時に乗っけておかないと後で何であの時乗っけておかなっかったんだって後悔しますから!」
既にもう何の話しか分からない。
その情熱は我々には伝わらなかったがそこには確かに熱いものがあった。
そして別れの日。
我々は最後に聞いてみた。
あなたにとってダンスとは?
R「僕の原点であり、全てですかね(笑)この人生においてもしもダンスに出逢ってなかったら今の僕はありませんよ♪」
そう言うとおもむろにスニーカーを手に取りこう言った。
R「和製ミッキー。」
Vimclip.REOは今日も踊る。
kazuki
※登場人物や場所は9割が適当です。なおこのエピソードに対します苦情は受け付けておりませんのであしからず(笑)