ドイツ・メアブッシュにて☆2人と2匹で暮らすドイツ -46ページ目

ドイツ・メアブッシュにて☆2人と2匹で暮らすドイツ

2012年3月末、
旦那様の転勤でチワワ2匹を連れて神奈川県から
ドイツ・メアブッシュ市へ引っ越してきました。
初の海外生活でわからないことだらけで
ドキドキの毎日です。。。
日々の珍道中、犬のことなど綴っていきます。

さて。4日目午後です。

ベルリン旅日記最終回です。


オラニエンブルクから電車で市街地に戻り、

駅で軽くランチを済ませて、イーストサイドギャラリーへ。

シュプレー川沿いの1.3kmの区間に残されたベルリンの壁に、

ドイツ内外の画家がそれぞれいろいろな絵を描いています。

 

 
日本を題材にした作品もあります。

 
 かわいい。こういうポップアート結構好き。

 
 全長50m以上ある巨大な作品。
 
 
見学中、ちょうど、アートスクールの学生でしょうか、

クモの格好をして、手に持った毛糸を壁沿いに

ずーーーっと敷いていく(?)パフォーマンスをしている

女性がいました。

もうひとりの男の子がそれをずっとビデオカメラで

撮影していました。

学校のアートの課題なのかな。ベルリンらしい光景です。

アートスクールが多く、海外からの留学生も多いベルリンでは、

街中でコスプレの撮影(たぶんこれも学校の課題)をしていたり、

昔の表参道の同潤会アパートのような、古いアパートをギャラリーや

劇場として作品発表の場にしている場所もあります。

現代アートやサブカル系が好きな人は、そういう目的で

ベルリンを訪れてもおもしろいかもしれません。

 
イーストサイドギャラリーの真向かいには、

ドイツ最大級のコンサートホールO2アリーナがあります。

日本で言う東京ドーム規模かな?さいたまスーパーアリーナくらいかな?

とりあえず、大物のライブといえばO2アリーナ。

Deep Purpleのライブポスターが貼ってありました。

近々やるみたいです。


イーストサイドギャラリーのあとは、Kさんがどうしても

行きたがっていたドイツ技術博物館へ。

鉄道、航空、船舶、その他、写真や映画や織物、

印刷、、、、ドイツの技術がこれでもか~っと展示された博物館。

 
風車があったり。

 
車両がいっぱい並んでたり。

 
古いルフトハンザの飛行機とか。

とにかく男の子だったらみんなテンションが上がるような

コレクション満載です。

ボリューム満点過ぎて、私は途中で電池切れになりました。笑

旅の序盤のもっと元気なときだったら、楽しめたかも。

Kさんは機械モノが大好きなので、子供のようにはしゃいでおりました。

よかったよかった。


 

最後の夜はハードロックカフェへ。

別にどこのハードロックカフェもメニュー一緒だし、高めだし、

たいしたことないんだけど、なぜか記念に来たくなっちゃうんですよね。

雰囲気が好きだし、ロックミュージアム的な店内の展示も楽しいし。

 
ベルリンの壁のブロックで作ったギターのオブジェ。

弦は有刺鉄線になっておりました。

お土産にハードロックカフェベルリンのピンバッジもゲットしました。

(各地で集めているんです。ってまだ4店舗目ですが・・・)


翌日はチェックアウト後中央駅から電車に乗り、

夕方無事帰宅。


ベルリンの旅、長いことお付き合い頂きありがとうございました


 ベルリン4日目。前半戦。

5日目は帰るだけなので、実質本日が最終日です。

最終日は朝早くにホテルを出発して、

ベルリンの中心から30km、電車で約45分の

オラニエンブルクという街まで出かけました。

ドイツの歴史を巡る旅をテーマに、

博物館やベルリンの壁にまつわる場所を中心にまわった今回。

ドイツの歴史と言えば忘れてはいけないナチスの時代。

その大きな傷跡をたしかめるために、ザクセンハウゼン強制収容所へ・・・


ベルリン観光に来ても、時間を作らなければ、

なかなか訪れることのない場所。

でも、先に言ってしまうと、余裕があるなら是非出掛けてみて欲しい

場所でした。

本当に行ってよかったし、この旅で一番印象深い場所になりました。



オラニエンブルクの駅から、徒歩20分。

駅からバスも出ているけど1時間に1本しかない。

歩いたほうが早いので、静かな住宅街を進んでいきます。



雲ひとつない快晴。それが余計に悲しい気分にさせます。

朝一番に訪れたため、ほかの見学者はほとんど居ませんでした。


ザクセンハウゼン強制収容所は、1936年に建てられ、

1945年までの間に10万人以上のユダヤ人が犠牲になりました。

政治犯やジプシーなどを含めると、20カ国20万人以上がこの収容所に

送られてきたとのこと。

 
鉄製の門扉には、ARBEIT MACHT FREI(労働すれば自由になれる)。

ナチスの強制収容所に掲げられた共通の標語です。

これを信じて過酷な強制労働に耐えていたんでしょうね。


広大な敷地には、建物はほとんど残っていません。

ぽつりぽつりと、居住棟や労働棟などが残され、

そのひとつひとつが資料館になっています。

 
ユダヤ人の居住棟。

 
中には、簡素なトイレや、お風呂と呼べないほど小さな「水浴び場」、

何段にも重なった小さなベッド(体を丸めないと寝られない大きさ)などが

当時のまま展示されています。

外はあんなに明るく暖かいのに、バラックのなかは薄暗くひんやりしていました。


 
 政治犯が収容されていた独房のなかです。

 
 今は明るいですが、当時は窓は塞がれ、光は見えませんでした。

ここで亡くなった兵士の写真とお花が置かれている部屋も

たくさんありました。


  
後ろ手に縛り上げられ、拷問を受けた場所。

 
 中央には記念碑が建てられています。

オレンジの逆三角は政治犯を示す識別マークだそうです。

 
 「Station Z」と呼ばれる”処理施設”。

手前側には火葬のための薪置き場と銃殺所があります。


Station Zを奥まで入っていくと大きな屋根つきの建物があります。

入り口の記念碑。各国の国旗やお花が手向けられていました。


 
 
 火葬場と、ガス室のあった場所。

 
死体の処理の様子を描いたイラスト。


 
外はこんなにきれいな空なのに。

どんどん気分が落ち込んでくる。

カラッカラの快晴なのに、空気が重くて苦しい・・・


最後に見学した棟がさらに極めつけ。
 
外から見ただけでは何の変哲もない小さな建物。

 
中は、人体実験が行われていた手術台が並んでいます。

Kさん撮影。

さすがに私は気持ちが悪くなり、カメラを向けられませんでした。

 
棟の地下へと下りる階段。

この下は遺体安置所です。

いや、そんなきれいなもんじゃない。「死体置き場」。

最初知らずに降りてしまって、中に入った。

でも、尋常じゃない寒さ(涼しいなんてもんじゃない)と、

異様な空気感があって、すぐにそれとわかった。

カメラを向けることはおろか、立っていることすら出来ずに、

数10秒ですぐに出てきた。

「ここイヤだ、寒い、出よう出よう・・・」

真っ暗でなにもない空間に折り重なるようにおかれていたんだろう。

そしてさっきの写真の階段から、台車に乗せられて、Station Zまで

運ばれたんだろうな・・・




強制収容所の見学はしんどい。

本当にしんどくて、体が、心が、ギュっとなる。

だけど、行ってよかった。この目で見てよかった。

ドイツに住んでいなかったら、わざわざ日本から、こんなしんどいものを

見るために出かけて来ることは絶対なかった。


負の歴史を知ることも、この国をもっと好きになるために

大事なことなんだ。


これからも機会があれば、訪れて行きたいと思います。

でも、もう、当分はいいかな・・・


午後は気持ちを切り替えて、アートを見に行きます。

・・・つづく。


ベルリン3日目。午後。

ベルリン最大級の博物館であり、

「ベルリンでどこかひとつしか博物館に行く時間がなければ

迷わずペルガモン博物館へ!」とガイドブックでもおすすめの

ペルガモン博物館へ。

先日の新博物館と同じ、「博物館の島」の中にあります。

コレクションのメインは、博物館の名前の通り、

ペルガモン(トルコ・ベルガマ)にあった、巨大遺跡。

 
入ってすぐ正面にある、メインコレクション、「ゼウスの大祭壇」。

紀元前180~159年に作られた古代ギリシアの建築です。

 
大きなホール全体に、巨大な祭壇が再建されています。

祭壇にあがって上から全体を見下ろすことが出来、

古代ギリシアにタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。

ものすごいスケールです!

トルコでベルガマに観光に訪れると、「ここにゼウスの大祭壇がありました。

でもドイツが持っていってしまい、返してくれません・・・泣」という

ガイドさんの悲しい説明があるとか・・・笑



 
ミレトスの市場門。


 
大祭壇よりさらに私が感動したのは、古代バビロニアの

イシュタール門。青の釉薬がとても鮮やかで、美しい。

写真よりももっとずっと深く澄んだ青のレンガでした。

立体的に埋め込まれた動物たちもリアル。

このイシュタール門に関しては、「ここにあって正解」と思いました。

古代バビロニアは、地理的に今のバグダッドの近く。

ドイツが持ち帰らずにいまもまだ、イラクにこの遺跡があったなら

爆撃で跡形もなく破壊されていたかもしれません。


安全な場所で、お金をかけて遺跡を保護・保管することも

一方では大事なのかな、と思いました。

 
ライオンの壁装飾。青と黄色のコントラストがとても美しいです。

 
模型はこんな感じ。イシュタール門へと続く道の両側に

ライオンの壁があります。すごいゴージャス!!


ペルガモン博物館の2階部分は、近代のイスラムコレクションに

なっていて、絨毯や食器や装飾品などがたくさん展示されて

います。

体力的に限界が近づいていた私たちは、2階の展示は

ほとんど目に入らず・・・笑

(今回の博物館めぐりでわかったのは、脳も相当疲労するということ。

たくさんのコレクションを立て続けに見ていると、後半はまったく

驚かないし、感動もしないし、記憶にも残らなくなる。笑)


夕方からは街をぶらぶらして、少し買い物をしたり、食事をして

ゆっくり過ごしました。

 
 旧東ドイツの信号機の中の人「アンペルマン」。

この愛らしいフォルムから人気者となり、グッズもたくさん売られ、

ベルリン土産の定番となりました。

 
 ベルリン大聖堂とテレビ塔。

ふたつが一緒におさまる、この角度からの撮影がベスト!!


4日目はちょっと遠出をして、オラニエンブルクに向かいます。

それはまた次のブログで・・・