ひどい雨と風のなか
青山にあるステージ用のアクセサリーを買う
ジュエリーショップへ
そこに貼ってあるこのポスター
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命をお金で買わない

前に聞いた話
その彼女は好きな人と結婚するため
自分の飼っていた犬を
獣医さんのところに連れていき
安楽死させて、彼とゴールイン
きっと幸せなんでしょうね
きっと消えた小さな命をすっかり忘れて
きっと彼女は来世で
同じシーンに出くわす
逆の立場になって

いつも、私が薔薇を買うお花屋さんで
店員さんに
醜い言葉で、いかにネコが嫌いかを
声高に訴える彼女
困惑しながら、愛想笑いするしかない店員さん
きっと
彼女は彼女の知らないところで
あの人は醜いと言われてるのね
フェンディを持った
孤独のかたまりにしか見えない
女の人だった

うちのうらに住んでる
彼女は保護猫と暮らしていて
シンガーなので、猫の唄を歌い
2人て仲良く暮らしている
猫の保護に力を注ぎ
そこで彼もできたよう
1人から2人、そして3人に

私の大好きな彼は
小学生のとき、お友達とサッカーの帰りに
猫を拾って
お友達と子猫達を連れてかえり
18年
最後の時間を2人で過ごしている
その子はとても元気だ

かくいう私も
野良ちゃんを保護し
13人のネコ達と暮らしている
口のきけない動物たちから
愛をもらうのは大変だ
でも、それが少しでも通じたときに感じるのは
お金で買えない、無限の愛だ
地球は人間だけのものではない
かと言って
私がアフリカに行って
キリンやカバさんとかを保護はできない
近くにいる愛が必要な子達を守る
それだけでも地球に愛が広がるはずだ

ペットショップに行く前に
愛を探してほしい
でも
ペットショップで買ったその子
あなたがその子をお金を出して買わなければ
その子は売れ残って
殺処分だから、、

お金で命は買わない
お金で命は買えない

一緒に暮らして
最後の瞬間まで
愛しているのだ、と伝えてほしい

愛の単位はおカネやモノではない
愛の単位は光だ

亡くなった父の部屋にあった
マリア・カラスのCD
彼女のアヴェ・マリア
思うより細く、高く、天にも届きそうな声だった


アヴェ・マリア
マリア・カラス