白い巨塔 | バイきんぐ小峠の「見ル前ニ跳べ」

白い巨塔

どうもみなさんこんにちは、神出鬼没の用務員です


昨日電車に乗っていたら、「ペチャクチャペチャクチャ」とガムを噛む音が車内に響き渡っていた


何度も言うようだが、俺は音をたてて物を食べる奴が許せない


それは当然ガムもしかり


”どこの大リーガーや?”と音をする方向へ身体を反転させると、あらびっくり


なんとおじいちゃんだった


おじいちゃんがガムを食べていたのだ



最初は老人特有のあの意味もなく口をモゴモゴ動かす、エアーフードを食べているのかと思いきや違った


まるで肛門のような皺皺の口の中で一瞬見え隠れする白い巨塔


あれはガム!


正真正銘のガムなのだ!



「おい小峠、何をそんなに興奮している?フリスクと間違えてMDMAでも食ったのか?」


いいや違う


みんなは老人がガムを食べているのを今まで見たことあるのか?


それはキリンが豚を食っているのと一緒だぜ


乳幼児がソイジョイを食っているのと一緒だぜ


中谷美紀が天一のこってりをカウンターですすってるのと一緒だぜ


見たことないはず


なぜなら老人はガムを食わない


そんなエネルギーが残ってないからだ


入れ歯の噛み合わせが良い悪いの問題じゃない


いつまでたっても口の中からなくならないガムを何度も噛むあのエネルギーが、身体のどこを探しても残ってないからだ




だから老人ホームではガムを食べる者はモテる


「この人体力がある」とヨボヨボの身体なのに、ガムを食っているだけでマッチョ扱い


モテるからガムではなくエアーフードで口をモゴモゴするだけの者もいる


でもそういう輩はすぐにばれ、老人ホームを永久追放されるという厳しい罰則を受けなければならない



ガムを噛みながらゲートボールなどしようものなら大変だ


もう大リーガーにしか見えない


ばばあがじじいを離しはしない



でもガムよりもモテる食べ物がある


スルメだ


あの弾力をねじ伏せ、永遠に続くかと思われる咀嚼に打ち勝ち、じじいの喉を通るスルメを見た瞬間、ばばあはエクスタシーに達する


その夜はゲートボールスティックを局部にあてがい、ばばあは久しぶりに女になる


この干からびた身体の一体どこにそんな潤いが残っているのかただただ驚嘆し、こたつの上に置いてある大好きなおかきを、ぬれおかきへと変貌させる


「早くわたしのゲートにあなたのボールを通過させて!!!」


ばばあは狂う


性に溺れて


性に支配され


性の奴隷へと成り下がる・・・



ただしスルメよりもモテる食べ物がひとつだけある


これを食べる事は老人界において自殺行為とみなされる



ホルモンだ