肉屋のおっちゃん | バイきんぐ小峠の「見ル前ニ跳べ」

肉屋のおっちゃん

どうもみなさんこんにちは、マイグランドマザーイズベリークレイジーです


バイト先の駐車場でよく会う、肉の配達しているおっちゃんがいる


俺を見付けると「なあ兄ちゃん聞いてくれよー!」と言って仕事のグチを言ってくる


「本当休む暇もないよ!たまんないよ!」


「ウチの社長、馬車馬みたいに働かせやがって!人間そんなに働けないよ!無理だっつ~の!」


「忙しいくせに給料なんか雀の涙ほどだよ!これじゃボランティアも同然だよ!」


「あ~死んじゃう!もう死んじゃう!やだ!やだ!」


と元気にグチる



どうやらチャキチャキの江戸っ子らしく、しゃべり方がおもしろので俺はそのグチをいつも笑いながら聞いていた


この間も「ここだけの話、ウチの社長クスリやってんじゃねーかと思うんだよ!目つきが異常なんだよ!ギラついててさー!目ん玉ポロって落ちちゃうんじゃねーかってくらい!あの野郎これ以上こき使いやがったら密告だ!密告!!!」と、クスリやってるのはあんたやろ!と言いたくなるようなテンションと巻き舌でしゃべ散らかしていった



このおっちゃんは毎日グチちながらも実に楽しそうやった


楽しそうにグチってた


汗流しながら一生懸命働いて


何やかんやいってもこの仕事が心底好きなんやろうなあと思った




昨日ふと”そういや最近おっちゃん見いへんなあ”と思って、駐車場の人に聞いてみると


「あーあの人辞めたみたいよ。最後いつも以上に社長の事ボロカスに言ってたよ」


との事だった




ホンマに仕事が嫌で


ただ普通にグチってただけでした