「一人ひとり 子どもが決める学び」



■これって、理想論だと思うのですが、前提として、次のようなことがないと無理かなと思います。

1)基礎学力
2)教科書に従わなくてもよい

 愛知県のとある小学校での実践例が紹介してあります。朝日(20230723)「教育DXの波」という記事の一環として。

 社会科の授業例が紹介してありましたが、一人ひとりがこの時間に学ぶ内容を端末に入力していくというのです。

事例
「仏教を意識して、現在の日本の宗教や行事と比べながら、聖武天皇はどのように世の中を治めようとしたのか天皇の視点で調べる」
「中大兄皇子の国を治める方法と比較して、聖武天皇の治め方を調べる」


 これって、はっきりと言ってしまえば、子どもたちは授業前から「内容を知っている」ということではないでしょうか。

 高学力の子どもには向いていると思いますが、通常の学校ではありえない授業風景ではないでしょうか。

 近い将来、「這い回るデジタル授業」と言われないでしょうか。昔、言われたのですよね、「這い回る社会科」と。コアカリキュラムの時代です。地域に焦点をあてるばかりに、基礎的な内容がわかっていない!という問題点でした。

■算数科の例もありました。

事例
「辺の長さが分数の時も、面積や体積の公式が使えるか調べる」
「逆数とは を理解する」

 これなど、まるで進度が違いますよね。どんな公教育のシステムなのでしょうか。