平和と同じく、環境問題が抜き差しならない!!
飢えるケニア
■朝日新聞(20220428)に「干ばつ2年 飢えるケニア北部」と題する「世界初2022」連載の記事が出ています。
ウクライナでも多くの人が被害を受けているわけですが、このケニアの問題も大問題です。
「アフリカの角」と呼ばれている、スエズ運河へ進む、アデン湾、紅海へと続く先端部(ソマリア)の近くのケニア、赤道直下なのに、なぜ干ばつなのかというのがまず疑問ですよね。
記事によると、この数年、雨がふらず、家畜のヤギが死に絶えていて、国民が餓死にひんしているというのです。
ヤギのエサとなる雑草が枯れ果て、飲料水でさえも干上がっているというのです。
貯水池の水が干上がると、井戸水でさえ、塩分濃度が濃くなり、それは腎臓へと負担をかけ、病気へと至っているというのです。
■私は、アフリカ西部のほぼケニアと同緯度のガーナへと行ったことがあるのですが、ガーナは森林が豊かでした。
なぜ、こうも同緯度帯なのに、干ばつとなるのか、これこそが大問題ですよね。
海水が循環していない?
■ここに、朝日新聞(20220415)の記事が被ってきます。というのも、見出しはこうです。
「環境激変の 転換点 世界で予兆」
「解ける氷床 海の循環や森林に連鎖の恐れ」
転換点のことを「ティッピング・ポイント」というらしいです。
リードにこうあります。
極地の氷床が解け、海流は止まり、熱帯雨林が枯れるー
「熱帯雨林が枯れる」この文章が、ケニアの問題へとつながっているのではないでしょうか。枯れるとは雨が降らないということです。
では、なぜ海流が止まるのか!!
■こんな原理が働いているというのです。
1)南極の棚氷が解ける
(棚氷とは、南極で降り積もった雪の層で、平均2.5kmもあるのだそう。この氷床が海に張り出したもので、氷床が流れ出すのを防ぐダムの役目をしているのだそう。これを「南極の安全バンド」と呼ぶのだそう。
2)これが崩壊すれば、世界で3mの海面上昇が起きる
3)場所は変わって北大西洋、グリーンランド周辺では塩分濃度の高い海水が北極で冷やされ海底深くへと潜り込み、南下して赤道付近で温まって表層へと上がってきて北上するという循環が行われている。
4)このグリーンランドの氷床が解けると、塩分濃度が薄まり、比重が軽くなり海水が潜り込めなくなる。そうなると、循環が滞ってしまう。
5)この海水の循環異常が熱帯雨林での雨が弱まっている
■今、日本を始め、全世界で異常気象が広がっています。戦争以上に、危機が近づいているのかもしれません。