■熊本日日新聞 2022年1月6日(木) 「阿蘇の・・・」
■これは、理科の「蒸散」の学習で使える記事です。
小見出しには「城さん・遮断蒸発量 樹林と比較」とあり、結論は見出しにあります。こうです。
阿蘇地域の草原は、樹林より下流域へ多くの水を供給していることを、葉などから水蒸気を大気中に放出する「蒸散」の量の比較から裏付けた。
植物は蒸散以外に、「遮断蒸発」というのを行っているということです。これはどんなものかといいますと、葉や枝についた水滴がそのまま蒸発するものです。
この遮断蒸散は、ススキが樹木より少ないということはわかっていたそうです。
今回は、蒸散が、ススキは約130mm,杉や檜は約250mm、ササやヤシャブシは約200mmで、このことから、草原の方が水資源が確保できるということになるわけです。
さらには、野焼きで春は草がなくなるので、遮断蒸発量も少ないということになります。
■一方、ダムの緊急放流によって、海水の塩分濃度が急上昇し、海苔などの色落ちがなくなっているという研究も紹介されていました。
■要するに、草原維持が地下水保全には不可欠だということなのです。高齢化が進む中、今後の課題となるということでした。