■朝日新聞 2021年1月20日(水) 「巨人・・・」

 

■今回は「中」とありますので、2回目でしょうか。「巨木倒され、九州の地名に」なった「伐株山」の話です。「伐株山』と呼ぶのだそうです。

 確かに、この山は、台形になっていて、切り株のようです。それと、地名の関係が断然面白いです。

 大昔に巨木があり、それが楠だったそうです。それが、今、大分の玖珠町にあるわけです。

曰く、

木の根元を思わせる急斜面と切断面のような平たい山頂は、火山活動や地殻変動、侵食によってできた。地学で「メサ」と呼ばれる地形だ。

 ここは理科ですが、次からは民俗学でしょうか。

 木陰で農作物が育たず、困っていたところに巨人がやってきて、この木を切り倒したそうです。そこで、曰く、

たおれたクスノキの大木が川の水をせきとめて、川下のほうが干(ひ)してしまったので、「日田」。鳥の巣が落ちたところが「鳥栖」。クスノキが大きいといっても、「ここまでは来るめえ」と言ったのに、来たところが「久留米」。大きな葉っぱの形がついたところが「博多」、木の長い先っぽが届いたところが「長崎」。

■これは実に面白い!! 私はこれ、信じますね。子供の頃から、この民俗学に興味があったからでしょうか。