■熊本日日新聞 2020年3月14日(土) 「SDGs・・・」
■略字が多くて、たいへんな世の中なのですが、これは
S:sustainable(持続可能な)
D::development(開発)
G:goal(目標)
s:s
sは複数形といことでしょう。
要するに、持続開発可能な目標という意味です。この考えといのは、西洋風だと思えますね。特に、「開発」という言葉です。西洋文化は、自然を破壊もしくは開発する文化でした。でも、古来から日本は自然と共存する文化でした。
私的には、西洋が自然を開発しすぎたため、地球環境が回復不可能なところまできているから、「持続可能な」文化を創造していこうという発想かと思いますね。
もちろん、その西洋文化を取り入れた日本が無視できる環境にはありません。
■目標という言葉からして、西洋文化ですね。資本主義の息を感じます。かって、形成的評価というのを日本に取り入れ、一斉を風靡した○○大学の教授もこの必要性を訴えておられました。私は、日本文化には合わないと感じた次第でした。物事を全て数値で図る弊害が今、起きているのではないでしょうか?
■熊本市が内閣府から、その「未来都市」に選ばれているというのは、記事で初めて知りました(汗)。
カードゲームがありまして、その「目的」(出ました!)にこうありました。
世の中にはさまざまな考えや価値観を持った人がいることや、一人一人の行動が世界に影響を与えることを知り、経済・社会・環境が互いに関連していることを体感すること。
だそうです。これって、今のCOVID-19そのままですよね。
■それはさておき、様々な価値観という意味では、本紙の連載「76億人の海図」にも似たようなことが書いてありました。アボリジニの話でしたが、こうありました。
オーストラリアでは本土で移民が始まった1788年1月26日をオーストラリア・デーとして祝う。だがアボリジニにとっては侵略を受け、悲劇が始まった日。
まさしくこんな多様な見方が重要でしょう。
■これは歴史の教科書にも当てはまります。教科書内容は、あくまでも政権側から書いて歴史となります。例えば、江戸幕府から見た歴史です。参勤交代然り、武家諸法度然りです。しかし、日本国を支えたのは庶民でした、民衆でした。
つまり、民衆側の視点が抜け落ちているわけですね。このような考え方を持って授業するのと、しないのとでは、天と地程の開きが出てくるのではないでしょうか。
さらには、地方史 VS 中央史 という観点でもあります。江戸の15人の将軍史なのか、地方は熊本の加藤氏や細川氏の歴史なのかという視点ですね。
■何事も奥は深いものです。どこまで研究するか、研修するか、永遠に学習は続きますね。終わりなき教材研究というところでしょうか!!