■朝日新聞 2019年10月12日(土) 「作家の口笛」
■今日は、かわいいイラストでおなじみの村上康成氏です。見出しは「源流の釣り、イワナとカジカと」というもので、エッセイの参考となるような文章でした。エッセイとは、こう書くものだというのを教えていただいたような文章でした。
曰く、
「沢は秋の日を照り返し、石とぶつかりながらスキップするように流れている。」
「源流の秋はまさにつるべ落とし。あっという間に屏風のような稜線に日は消え、薄青い空にアンズ色の雲が浮かんでいる。ひんやりとした冷気が私を包んでいく。」
「そして星空とのナイトキャップは、流れの中の冷たい石ころをカップに入れて、バーボンのオンザストーン。谷川岳の豊かさに包まれ眠った。背中の石が痛いけど、どうでもいい。」
■実に、イメージしやすい表現で勉強になったことでした。