■熊本日日新聞 2013年11月11日(月) 「死者・・・」

■社会科の授業はいつも、地名当てクイズから入ります。授業前日の重大事件・問題が起きた地点を探す学習です。すると、一番をとろうと、子どもたちの中には、自学で私がいいそうな地名を前もって予想する子が出たりしてきます。一石二鳥です。

■それで、今回は、どうしてもこのレイテ島が重要な地点となってきますね。フィリピンはレイテ島の中心都市タクロバン、被害でもなければ、一生知らない都市の1つでしょう。ここを問題に出したいですね。ただ、レイテ島自体は、太平洋戦争玉砕の地ですので、皆さん、ご存知でしょう。

■そして、「何が起きたのですか」と問いたいです。台風の被害を受けたということがわかるでしょう。フィリピンでは、台風30号のことを「ハイエン」と呼んでいるそうで、中国では「ウミツバメ」と同じ意味になるそうです。

■同じ台風が東京(熊本)を襲っていたら、どうなったでしょうか。死者1万人という数字になったでしょうか。そこに、フィリピンの国情が関係しているのではと思っております。つまり、貧富の差ですね。ストリートチルドレンだとか、家のない方々とか、そんな方が多いだろうし、家も頑丈な作りではなかったのではと思います。私は行ったことがないのですが、妻は首都マニラには行っております。そんな話を聞いたことでした。
もし、違うところを襲っていたら」という発想や考え方も重要ではないでしょうか、そこから、「考える力」が出てくるような気がしているところです。

■いずれにしても、亡くなった方々のご冥福を祈ると同時に、少しでも被害が少なくなるような救助や支援、そんなことを祈るのみです。