■読売新聞 2012年 9月30日(日) 「シリア 硝煙の首都」

山本美香氏が取材中に亡くなられたわけだが、その戦闘シーンの写真が掲載されている。キャプションとしてこうある。「シリア北部アレッポで、政府軍に向けて機関銃を撃つ反体制派武装組織「自由シリア軍」の戦闘員」。

■ここで、問いたい。「カメラマンは、どちらの軍なのですか。」 当然、反体制派ということになる。なぜなら、体制派なら写真をとるどころか、殺されているかもしれないからだ。ということは、新聞社は反政府軍を応援していることになるのだろうか? しかし、小見出しには「反体制 過激分子が台東」という刺激的なものになっている。どう考えればいいのだろうか。反体制派の中に、テロ組織につながるジハード主義が力を増してきているとも書いてある。本来なら、政府軍の写真もあると、「中立」ということがはっきりとするのだろうが。

■こういうところから手始めに、今でも続いている戦争、だれが犠牲者になるのか、どれくらいの方が亡くなられているのか、とうとう、平和を脅かす戦いについて、目を向けさせていきたいところである。